診療支援
治療

クラミジア・トラコマティス感染症
Chlamydia trachomatis infections
宮入 烈
(国立成育医療研究センター感染症科・診療部長)

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[感]性器クラミジア感染症:5類

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●病態

・小児におけるクラミジア・トラコマティス(以下クラミジア)感染症は,母子感染による新生児クラミジア感染症と,性的な接触に伴うクラミジア感染症に大別される.

・新生児クラミジア感染症は,生後数日から数週間以内に結膜炎や特徴的な無熱性肺炎を呈する.

・性感染症としてのクラミジアは,男性において尿道炎や精巣上体炎をきたしうる.女性の場合は子宮頸管炎,骨盤腹膜炎をきたし卵管狭窄による不妊の原因となる.男女ともに無症候性のことが多い.

・小児におけるクラミジア感染症は,性的な虐待を示唆する所見であり慎重な対応が必要である.

●治療方針

 新生児クラミジア感染症に対する治療として,原則はマクロライド系抗菌薬の内服治療

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