診断のポイント
【1】SARS流行地への渡航歴などの聴取が重要である。
【2】高熱,頭痛,筋肉痛などインフルエンザ様の前駆症状から,数日で呼吸困難感や乾性咳嗽,低酸素血症などに下気道症状主体へ急速かつ重篤に移行することが多い。
【3】20%ほどの症例がいわゆる急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)となり,人工呼吸管理になるとされている。
緊急対応の判断基準
【1】2類感染症であり,直ちに保健所へ届け出る必要がある。
【2】そのうえで,都道府県知事の指示のもと,特定感染症指定医療機関,第一種もしくは第二種感染症指定医療機関に入院させるべきである。
【3】人工呼吸管理をはじめとする集中治療が可能な施設への搬送が必要となる。
【4】院内感染のリスクも高く,接触感染や飛沫感染が主であるが,空気感染対策も必要となる。したがって,陰圧個室対応が可能な施設
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