適応
1慢性心不全 但し,慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る
2〔50mg錠を除く〕高血圧症
注意〔慢性心不全〕
1)ACE阻害薬又はARBから切り替えて投与
2)添付文書の「臨床成績」の項の内容を熟知し,臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療,左室駆出率,収縮期血圧等)を理解した上で,適応患者を選択
〔高血圧症〕過度な血圧低下の恐れ等があり,原則として高血圧治療の第一選択薬としない
用法
1開始量1回50mgを1日2回投与.忍容性が認められる場合は,2~4週間間隔で段階的に1回200mgまで増量.1回量は50mg,100mg又は200mgとし,いずれも1日2回.尚,忍容性に応じて適減 21回200mg 1日1回(増減) 1日最大1回400mg 1日1回 注意〔慢性心不全〕
①以下の患者では,患者状態を注意深く観察し,増量の可否を慎重に判断
a)腎機能障害(eGFR90mL/min/1.73m2未満)
b)中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)
c)血圧が低い
②増量は,臨床試験で用いられた血圧,血清K値及び腎機能に関する以下の基準も目安に検討
a)血圧:症候性低血圧がみられず,収縮期血圧が95mmHg以上
b)血清K値:5.4mEq/L以下
c)腎機能:eGFR30mL/min/1.73m2以上かつeGFRの低下率が35%以下
〔高血圧症〕
①サクビトリル及びバルサルタンに解離して作用する薬剤である為,本邦のバルサルタンの承認用法及び用量での降圧効果,本剤の降圧効果を理解した上で,患者状態,他の降圧薬による治療状況等を考慮し,適用の可否を慎重に判断と共に,既存治療の有無によらず1回100mgを1日1回からの開始も考慮
②慢性心不全を合併する高血圧症患者では,原則として慢性心不全の用法及び用量に従うこととするが,慢性心不全の発症に先んじて高血圧症の治療目的で使用している場合等は,患者状
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