診療支援
薬剤

バンコマイシン塩酸塩新様式E
6113
vancomycin hydrochloride(VCM)
塩酸バンコマイシン(大蔵)
 :点滴静注用0.5g/V
バンコマイシン(0.5g 東和薬),バンコマイシン塩酸塩(0.5・1g 各社)

適応

1〈適応菌種〉バンコマイシンに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA) 〈適応症〉敗血症,感染性心内膜炎,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,骨髄炎,関節炎,肺炎,肺膿瘍,膿胸,腹膜炎,化膿性髄膜炎

2〈適応菌種〉バンコマイシンに感性のメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS) 〈適応症〉敗血症,感染性心内膜炎,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,骨髄炎,関節炎,腹膜炎,化膿性髄膜炎

3〈適応菌種〉バンコマイシンに感性のペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP) 〈適応症〉敗血症,肺炎,化膿性髄膜炎

4MRSA又はMRCNS感染が疑われる発熱性好中球減少症

注意

1)使用にあたり耐性菌の発現を防ぐため,原則として他の抗菌薬及び本剤に対する感受性を確認

2)MRSA感染症,MRCNS感染症,PRSP感染症に対してのみ有用性がある.ただし,ブドウ球菌性腸炎に対しては非経口的に投与しても有用性はない

3)化膿性髄膜炎においては,後遺症として聴覚障害が発現する恐れ.特に小児等,適応患者の選択に十分注意し慎重に

4)PRSP肺炎には,アレルギー,薬剤感受性等他剤による効果が期待できない場合にのみ使用

5)MRSA又はMRCNS感染が疑われる発熱性好中球減少症には,下記の点に注意

a)以下の2条件を満たし,かつMRSA又はMRCNSが原因菌であると疑われる症例に投与

ア)1回の検温で38℃以上の発熱,又は1時間以上持続する37.5℃以上の発熱

イ)好中球数が500/mm3未満の場合,又は1,000/mm3未満で500/mm3未満に減少することが予測される場合

b)国内外のガイドラインを参照し,本疾患の治療に十分な経験を持つ医師の下で,本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ実施

c)投与前に血液培養を実施.MRSA又はMRCNS感染の可能性が否定された場合には投与中止や他剤への変更を考慮.腫瘍熱・薬

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?