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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査24巻10号

1980年10月発行

雑誌目次

今月の主題 生理検査 カラーグラフ

ニューロパチーの組織像

著者: 大田典也

ページ範囲:P.1112 - P.1114

 ニューロハチーにおいて,生検ないし剖検材料を形態学的に検索するうえで最も障害となるのは神経線維が細いことである.すなわち,通常のパラフィン包埋,ヘマトキシリン・エオジン染色では異常所見が判断し難いことが多い.近年,電子顕微鏡の導入によりこれが可能となり,新知見が加えられた.ここでは,非特異的ではあるが通常よく経験される軸索変性と節性脱髄及び肥厚性変化を述べ,非常にまれではあるが特異的な病変を列挙した.

技術解説

体表面心臓電位図の臨床的意義

著者: 山田和生 ,   林博史

ページ範囲:P.1115 - P.1125

 心疾患の診断において最も基本的なものは,心臓の電気現象を捕らえることである.これは心臓の興奮の発生及びその伝播の様子を種々の方法で導き出すことにより,心臓の解剖学的・病理組織学的及び機能的異常の診断を下そうとするものである.この目的で古くより臨床応用されているのが,標準12誘導心電図及びベクトル心電図(Frank誘導法など)である.これらの方法に関する理論的検討は既に十分なされており,更に手術,剖検所見などとの対比により,その臨床的有用性が極めて高いことは論を待たない.
 しかしこれらの誘導法にも問題があることが指摘されている.すなわち単極誘導心電図は心臓局所の変化の診断に有用であるが,誘導点の数が限られており,特に右胸部及び背部には誘導点がなく,心臓の電気現象を十分に表現できるかどうかが問題である.また,ベクトル心電図法は心臓の電気現象を単一の心起電力ベクトルにより等価表現するために考え出された誘導法であるので,心筋局所の変化の表現には不都合なことが少なくない.したがって新しい優れた心電図誘導法が開発され,ある特定の心疾患に対して感度が良く,また特異性の高い診断が可能となることが強く望まれる.

呼吸不全のモニタリング

著者: 岡田和夫

ページ範囲:P.1126 - P.1133

 呼吸不全では患者の換気が低下して,終局的には動脈血酸素分圧(Pao2)低下,炭酸ガス分圧(Paco2)上昇,pH下降という血液ガス異常が発生してくる.この変化が急激なときにモニターが必要になる.血液ガスは採血,測定という手順のためin vivoでの連続測定は不可能である.これの工夫として血液ガスに代わり非観血的な指標として経皮酸素ガス分圧測定や,血管内留置カテーテルによるPao2,Paco2,pHの連続測定も開発されている.これより更に臨床に則したアプローチは,呼気ガス濃度分析で,炭酸ガス濃度は肺胞換気の良否の判定に,酸素濃度はレスピレーター使用,酸素療法での治療法の効果判定に役立つ.更にこれらは死腔率,シャント率の測定,計算のために必要なパラメーターでもある.
 換気の良否を知るには非侵襲的に換気旦(一回換気量,呼吸数,分時換気量)を測定するが,経胸郭インピーダンス法もこの有効な手段である.

皮膚電位水準と皮膚電位反射との測定技術

著者: 新美良純

ページ範囲:P.1134 - P.1140

 かつては唖者,幼児など言語反応のできない者や,ヒステリー性視聴覚障害者,あるいは傷害保険金目当ての詐病者などの他覚的視聴覚検査1)として重用された条件皮膚電気反射も,誘発電位が簡単に記録できるようになった現在,それに席をゆずってしまった.同じ自律系の反応でも脈波は,健康保険も使えるし成書も多いが,皮膚電気反射はそのようなこともなく,また我が国で唯一の成書2)も数年前から絶版になってしまって,測定経験のある読者はほとんどないと思う.
 汗腺の霞気現象の表出である皮膚電気活動は,コリン作動性の交感神経の単独支配を受けており,生理学や神経学の教科書に引用されている交感神経皮膚分節の図3)は,皮膚抵抗水準(skin resistance level;SRL)の測定により得られたものである.このように交感神経活動の指標として,また近年はバイオフィードバックの指標として,更には皮膚電位水準(skin potential level ; SPL)の陰性の著しい低下が,脳波や眼球電図よりも早くから入眠,更には意識水準の低下を予告する4,5)ので,いねむり運転などの警告装置としての有効性が重視される.またSPLの低下はレム期の到来を6〜10分前から予告するから,レム期に多いとされる狭心症発作の予知としてCCUやICUでの使用も期待されるなど捨て難い意義を持っている.

総説

肺表面張力

著者: 徳田良一

ページ範囲:P.1141 - P.1148

 肺表面張力はvon Neergaard1)の研究に始まり,その後Clements2)やBrown3)及びPattle4)らによって肺surfactantの存在及び重要性が理論的に解明され,また同時にKlaus5),Brown6)及びBuckingham7)らによって,この肺surfactantはレシチンに富むリポ蛋白であることが見いだされ,しだいに肺生理分野で重要な位置を占めるようになった.また病態生理機構の究明は,肺surfactantの面からも解明されつつある.

臨床検査の問題点・132

脳波検査における賦活法の見直し

著者: 福沢等 ,   小原甲子

ページ範囲:P.1150 - P.1156

 過呼吸,光,睡眠が脳波賦活の代表格であるが,とりわけ過呼吸はその手軽さから最も普及している賦活法である.その過呼吸は何分間行ったらよいのか,1分間に何呼吸がよいのか,また一方賦活による脳波の変化やPco2,pHの動きをどう読むかなど具体的な問題を通して過呼吸法を見直してみる.
(カットは過呼吸賦活中の脳波室)

検査と疾患—その動きと考え方・46

ニューロパチー—特にGuillain-Barré症候群を中心として

著者: 白石悟 ,   村井由之

ページ範囲:P.1157 - P.1161

 症例 T.W.,27歳,男子,左官.
 主訴 両手,両足先のじんじん感.両下肢の脱力.

座談会

心電計規格の改正をめぐって

著者: 瓜谷富三 ,   長尾透 ,   加藤仁史 ,   樫田良精

ページ範囲:P.1162 - P.1169

 現在ほどME機器の安全性が国の内外で叫ばれたことはない.今回のJIS規格の改正(未公表)でも,心電計には従来の2Pから3Pの電源コードを使用することが最大の改正点であり,アース線の入った3Pコードの安全性が強調されている.ただ,この改正の精神を生かすには受け入れる病院などの施設の姿勢によることが多いという問題点を残しているが…….

臨床化学分析談話会より・85<関東支部>

免疫測定法の開発と将来性—新しい技術シリーズの開始

著者: 仁科甫啓

ページ範囲:P.1170 - P.1170

 第232回臨床化学分析談話会関東支部例会(1980.5.20)は慶応大学医学部第2校舎講堂にて行われ,新しい技術シリーズ・その1として免疫測定法が取り上げられた.
(1) AFPの免疫測定 山梨医科大 西 信三

Ex Laboratorio Clinico・46

遺伝性QT延長症候群

著者: 橋場邦武 ,   片山知之

ページ範囲:P.1171 - P.1176

遺伝性QT延長症候群とは?
 心疾患による急死は急性心筋梗塞,原発性心筋症,弁膜疾患など比較的重篤な疾患に伴うことはもちろんであるが,若年で虚血性心疾患などもない,一見健康な人に突然死をみることがある.このように学童や若年者の突然死を来すものの一つとして本症候群は重要である.
 遺伝性QT延長症候群とは,失神発作や急死が家族性または遺伝性に生ずる疾患で,その発作がないときの心電図に常にQT延長が認められ,これに関連して起こる心室細動などの重篤な心室性不整脈によって失神を来す症候群である.遺伝形式と先天性聾唖の有無によって,二つの異なった症候群のあることが知られている.その一つはJervell and Lange-Nielsen症候群で,常染色体性劣性遺伝の形式を示し,先天性聾唖を伴うことが特徴的である.他方,RomanO-Ward症候群と呼ばれるものは常染色体性優性遺伝を示し,先天性聾唖を伴わないものである.両者に共通な特徴はQTの延長と失神発作,場合によってはそれによる急死の3点であり,これらが遺伝的に生ずるので,合わせて遺伝的QT延長症候群と呼ばれている.

負荷機能検査・10

末梢血管の負荷試験

著者: 平井正文

ページ範囲:P.1177 - P.1182

 末梢血管疾患における負荷試験は,運動や体位変換などにより四肢の血行動態を変化させるものであり,二つの意義を持っている.一つは四肢の機能能力,例えば下肢では歩行能力を評価するという目的に用いられる.下肢動脈閉塞性疾患に特異的な症状である間歇性跛行は,運動時に生ずる筋の阻血が原因であり,歩行中に下肢に疼痛やひきつれが生じ歩行不能となるが,立ち止まると数分で症状が消失するものである.歩行不能になる歩行距離は閉塞の強さと側副血行の発達の程度とにより異なり,この歩行能力の評価にはトレッドミルなどを用いて実際に歩行させてみることになる.たとえ大腿動脈や膝窩動脈に閉塞病変が存在しても,側副血行の非常によく発達した症例では,このような検査時にも正常と評価される.
 もう一つの負荷試験の意義は,診断率を向上させ疾病の程度を他覚的また定量的に評価させうるということである,一般に末梢血管の診断は問診,視診(四肢の変色,腫脹,萎縮,短縮,静脈拡張の有無など),触診(皮膚温の変化,動脈拍動の強さ,Thrillの有無など),聴診(血管雑音の有無)により比較的容易である.更に他覚的また定量的診断法として血管撮影法,種々の脈波法,超音波ドップラー法,サーモグラフィー,色素希釈法,133Xeクリアランス法,99mTc perfusion scan法などが用いられる.

多変量解析の応用・10

多重ロジスティック関数多重ワイブル関数

著者: 古川俊之 ,   田中博

ページ範囲:P.1183 - P.1189

はじめに
 疾病の予防や予後管理を効果的に行うためには,疾病の発症及びその経過に決定的な影響を与える患者の属性因子を抽出し,その影響を定量的に評価する必要がある.今回紹介する多重ロジスティック関数及び多重ワイブル関数による分析は,疫学調査などで得られたデータからある個体が特定の期間内で疾病を発症する確率,あるいは死亡する確率を予測しようとする手法で,これを用いることによって,構成された予測式から各属性変量の発症,死亡に対する寄与の程度を評価することもできる.もちろん発症及び死亡確率は,0から1の間の値をとる変量であるから,単純な重回帰分析では予測値がこの間にとどまる保証はない.そこで確率値と属性変量の線形式を結ぶ十分合理的なモデルが必要となる,多重ロジスティックモデルでは,確率値のロジット変換された値,すなわちpを発症あるいは死亡を表す確率値として,
λ=logp/1—p

第1回医学書院臨床検査セミナーより・1【新連載】

酵素と臨床化学検査

著者: 佐々木禎一

ページ範囲:P.1190 - P.1196

 今日は"酵素と臨床検査"についてちょっとやぶにらみの立場からお話ししてみたいと思います.私もこの分野にきてから10何年かたち酵素との付き合いはある程度深いつもりですが,次々と新しい酵素の台頭があり,それら酵素の条件などに関して我々が真剣に取り組めばそこに幾らでも課題があります.したがってそれは奥深く,かつ決して退屈しない分野であることも事実です.

研究

健常人の血清アポGOT濃度—特にその加齢及び妊娠による生理的変動について

著者: 山道宏 ,   田中亨 ,   田村周二 ,   老田達雄 ,   三木寛二 ,   檀芳之 ,   北添直行 ,   福田勝宏 ,   大川二朗 ,   水田亘

ページ範囲:P.1197 - P.1200

はじめに
 GOT活性測定に当たって非活性型アポGOTにピリドキサールリン酸(以下PALP)を添加してホロ化し,より正確に血清GOTを測定することが1977年IFCCによって勧告されて以来1),PALP添加の是非について我が国でも活発に議論がなされている2).我々も既にPALP添加の至適条件を検討し,各種ピリドキサール誘導体を添加した際の活性化から求めたアポGOTを,各種疾患について測定して報告した3).PALP添加により細胞破壊によって血中に放出された非活性型アポGOTが測定され,ホロ酵素の安定化が得られるが,反応測定系が複雑化すること,これまで長年にわたって用いられてきた診断のための参照値を変更する難しさと,アポ酵素を含めた総活性測定の臨床的有用性が確立されていないことなどから,我が国ではいまだPALP添加は一般化していない.PALP添加の臨床的評価は勧告案にも明らかでなく,現在ヨーロッパの各施設や米国のCenter for Disease Controlを中心にデータの蓄積が行われている4)
 今回我々は主に健常人血清のPALPによる活性化率及び,アポGOT濃度の加齢と妊娠による生理的変動について調べた.

新しいBowie染色変法

著者: 羽山正義 ,   勝山努

ページ範囲:P.1201 - P.1203

はじめに
 Bowie染色法は1935年,胃の主細胞のチモゲン顆粒を選択的に染色する方法として発表されたが,その後労糸球体細胞顆粒の染色法としても広く用いられており変法も多い.しかしいずれの方法も実際に行ってみると非選択的な染色性が残り,例えば核,胃の主細胞や被覆上皮の基底部,膵腺房細胞の基底部などが青紫色に染色され観察の妨げとなる.そこで我々はこれらの非選択的な染色性を除去する方法として,Bowie染色を行う前に1N塩酸で60℃10分間処理する方法を考案したので報告する.

新しいキットの紹介

逆受身赤血球凝集反応法による血清α-フェトプロテイン測定の臨床応用

著者: 兒島淳之介 ,   柏木徹 ,   秋山雅彦 ,   杉浦誠子

ページ範囲:P.1205 - P.1208

はじめに
 α-フェトプロテイン(AFP)は胎児血中に存在するが,生後約1週で消失し1),肝細胞癌患者では癌細胞内で産生される胎児性蛋白である2).1963年Abelevら3)がマウス肝癌組織で,翌年Tatarinov4)が肝癌患者血清中に見いだしてから注目を集め,現在では肝細胞癌の早期診断及び治療効果の判定に最も役立つ検査法と考えられている5,6)
 従来血清AFPの検出には二重拡散法(double diffu-sion),電気免疫拡散法(immunoelectrodiffusion),一元放射状免疫拡散法(single radial immunodiffusion)などが用いられ,肝細胞癌患者での血清AFP陽性率は30〜70%と言われていたが,その後ラジオイムノアッセイ(RIA)が用いられるようになり,感度が200〜1,000倍上昇した結果,肝細胞癌患者血清AFPの陽性率も90〜95%と高率になった7〜9).一方感度が上昇した結果,急性肝炎,慢性肝炎,肝硬変など肝癌以外の患者血清中にも少量のAFPの存在することが明らかとなり,特異性はある程度低下した,しかし肝癌以外の場合には血清AFP値の上昇が多くは一過性であるため,肝癌との鑑別は継時的測定により可能であるので,RIAによる血清AFP測定が肝細胞癌の診断に有用であることには変わりはない.

HBs抗原検出用RPHA法試薬(ウエルカム)の比較検討

著者: 吉川明 ,   浦川和枝 ,   山田恵子 ,   石口重子 ,   野口幸子 ,   品田章二 ,   小島健一 ,   大島博 ,   小堀勝弘

ページ範囲:P.1209 - P.1211

はじめに
 HBs抗原はB型肝炎の起因ウイルス1)として知られており,臨床的に極めて重要となってきた.その検出法においても種々の方法が開発され2),ルーチン検査の一つとして行われるようになった.この中でもRPHA法3)(reversed passive hemagglutination)は比較的操作が簡便であり,更に感度,特異性,定量性などに優れていることから,現在最も頻用されている.今回,我々はRPHA試薬"ウエルカム"を他社製RPHA試薬"リバースセル"及びRIAキット(オースリアⅡ)と比較検討したので報告する.

検査室の用語事典

脳波検査

著者: 江部充

ページ範囲:P.1213 - P.1213

103) reference electrode;基準電極
 探査電極に対して基準となる電極である.一般に単極導出においては脳波計の入力(1)に探査電極が,入力(2)に基準電極が接続され,身体ではなるべく脳波波及の少ない部位にこれが接着される.またそのために工夫された17)非頭部平衡電極や15)平均基準電極がある.

筋電図検査

著者: 渡辺誠介

ページ範囲:P.1215 - P.1215

86) residual latency;残余潜時
 運動神経伝導速度はその神経を2点で刺激し筋活動電位発生までの潜時を測定して,2点間の距離を潜時の差で除して求める.こうして求めた伝導速度から末梢側刺激点から筋までの距離を伝導するのに要する時間を計算すると,実際に末梢側を刺激したときの潜時より短い.この差を残余潜時と言い,神経筋接合部の伝達時間が加わるのみでなく,末梢のほうが伝導速度が遅いためと考えられており,末梢神経障害ではこの傾向が更に著明になる.

質疑応答

臨床化学 直接ビリルビンと間接ビリルビン

著者: N生 ,   佐久間良三 ,   北村元仕

ページ範囲:P.1217 - P.1220

 〔問〕生化学検査において一口にビリルビンの影響と言いますが,直接ビリルビン,間接ビリルビンの差による違いはないものでしょうか.ほとんどの報告は総ビリルビンでしか発表されておりませんが…….

血液 レニン・アンジオテンシン系について

著者: Y生 ,   椙江勇

ページ範囲:P.1220 - P.1221

 〔問〕レニン・アンジオテンシン系について,特に血液凝固とのかかわりを教えてください.

血液 Gowers液

著者: T子 ,   O生 ,   日野志郎

ページ範囲:P.1221 - P.1222

 〔問〕Gowers液の中には赤血球溶血作用の酢酸が入っているのはどうしてでしょうか.また200ml中33,3gと量的に多いと思われますが,どうなのでしょうか.Gowcrs液とHayem液の利点欠点も併せてお教えください.

血液 螢光赤血球

著者: Y生 ,   新谷和夫

ページ範囲:P.1222 - P.1223

 〔問〕螢光赤血球は幼若赤血球でしょうか.またどのようなときに出現し,どのような意義があるのでしょうか.

免疫血清 手術後のガーゼなどからのHBs抗原検出/微生物 分離菌の同定

著者: K生 ,   小林寛伊 ,   H生 ,   高橋昭三

ページ範囲:P.1224 - P.1225

 〔問〕HBs抗原陽性患者の手術に使用したガーゼ及び廃棄物などからのHBs抗原の検出法と前処理法を教えてください.なお,当施設はRIは使用できず,RPHA法を行っています.

 〔問〕分離菌が純培養であるかどうかの決め方を教えてください.

臨床生理 Master負荷試験の所要時間

著者: S子 ,   五味渕秀幸 ,   南谷和利

ページ範囲:P.1225 - P.1229

 〔問〕現在我々は,二重負荷試験ではスピードが一定であるという観点の下に1/2,1/3負荷に関しても,回数,時間とも1/2,1/3と減じてスピードを一定にする方法を実施しています.ところが先日あるドクターから,"時間は二重負荷以外は,どの場合でも1分30秒とするのが本当ではないか"との質問を受けました.リハビリ用ではなく,諸条件によりシングル負荷が不可能な一般患者です.25歳,60kgの男性の場合,①1分30秒で13回,②45秒で13回,③その他のどの方法が本当なのでしょうか.

一般検査 試験紙法における薬剤の妨害

著者: I生 ,   林康之

ページ範囲:P.1229 - P.1230

 〔問〕試験紙法において薬尿は偽陽性,偽陰性,判定不能という結果になります.この場合薬剤のみを除去して判定する方法はないものでしょうか.またどのような薬物が何にどれくらい影響するか,についてお教えください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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