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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査29巻10号

1985年10月発行

雑誌目次

今月の主題 スポーツ 技術解説

運動と呼吸臨床検査

著者: 本間生夫

ページ範囲:P.1126 - P.1130

 生体は生体の持つ細胞の代謝に必要な酸素をつねに供給する必要があり,また,代謝の結果産生される終末産物の炭酸ガスを排出しなくてはならない.どんなスポーツに限らず,運動により細胞の代謝は高まり,種々の内部環境の変化が起こる.生体はその内部環境の変化に適応した反応をしなくてはならない.この反応の中で呼吸系の反応は重要で,運動による呼吸機能の変動は的確にとらえる必要がある.血液ガス,換気量,酸素摂取量,炭酸ガス産生量が,運動によりいかに変動するかを中心に示していく.

スポーツと循環機能検査

著者: 坂本静男 ,   村山正博

ページ範囲:P.1131 - P.1140

 近年,一般市民がジョギングやマラソン,ときにはトライアスロンなどの激しいスポーツに参加するようになってきている.そういったなかで,運動中の突然死の報告も増えてきた感がある.安全に運動を行ってもらうために,運動前の十分なメディカルチェックとして循環機能検査が重要である.
 逆に,運動不足に関連した成人病患者が病院をにぎわしているこのごろである.そういった成人病リスクファクター改善の目的で出される運動処方作成において,循環機能検査が施行されるようにもなってきている.

全身持久性テストに対する生理学的意義

著者: 酒井敏夫 ,   小林康孝

ページ範囲:P.1141 - P.1151

 国際体力テスト標準化委員会では,運動の要素を15に分類し(筋パワー,筋力,筋持久力,全身持久力,スピード,敏捷性,協応性,柔軟性,正確性,平衡性,機敏性,安定性,タイミング,リズム,反応時間),"全身持久性とは,疲労の始まりを遅くし大筋運動を含む身体活動に持続的に従事できる能力をいう"と定義している.したがって,全身持久性テストは,呼吸・循環系の有酸素的作業能力評価であり,最大酸素摂取量が指標となる.
 能力評価では,運動負荷により最大酸素摂取量を実測するのが原則であるが,最大下運動から最大酸素摂取量を推測する場合がある.

最近の疲労の測定

著者: 伊藤朗 ,   秦野伸二

ページ範囲:P.1153 - P.1159

 疲労ということばは,一般的に広く使われているにもかかわらず,その本態が曖昧にしかとらえられていないため,"疲労の測定"とひと口に言っても,何を測定すればよいか,確実にそれを測定できるものは見あたらない.
 本稿では,まず"疲労"とは何か,どのようにとらえたらよいかについて概説する.それをふまえて,最近の運動時における疲労の研究の動向に触れ,注目すべき新しい"疲労"の測定には,どのようなものがあるかについて述べる.

総説

適正運動量—運動処方の立場から

著者: 加賀谷凞彦

ページ範囲:P.1161 - P.1169

はじめに
 適正運動量を求める研究は,運動処方の研究の中で必然的に生じてきたものである.それは,運動処方が,後述するように,個人の体力向上を目ざして行われる運動の内容を決めるものであるために,そこでは質的に量的にどのような運動を行うことが望ましいかを明らかにしなければならないからである.
 運動処方の研究は1960年ごろから運動生理学,体力学の領域で盛んになり始めて,現在に至つている.この研究は,主として,発育期の青少年と若い成人を対象に,有酸素的作業能力(aerobicworking capacity)の改善を目的とするトレーニング研究として進められ,この観点からの処方の内容は基本的には1970年代の後期に一応の確立を見るに至ったと言ってよく,その後から現在までの研究はこの成果に基づくトレーニングによる効果を,筋中のATP,CPの濃度の変化,筋線維タイプ,筋グリコゲン量,PFK酵素活性,SDH活性の変化,血中脂質の変化などから検討するという生化学的研究に力点が置かれ,これによって処方の検討,修正を行うという方向に向かっている.また,最近の研究では,対象もしだいに中高年者や疾病を持つ人をも含むようになってきた.現在の対象がこのように変わったということは,処方の目的自体にも若干の変化をもたらすことになった.それは,発育期の運動処方が最大酸素摂取量,最大作業成績で表される最大作業能力の向上を目的としているのに対し,中高年者におけるそれは最大作業能力の向上というよりもむしろ健康の維持,成人病の予防という観点からの身体の内部環境の調整を重視しているところにある.このように,運動処方の研究の内容は研究の出発時から少しずつ変化してきたが,言うまでもなく,それは発展的変化であり,全体としての研究の理念にはなんらの変化も起きていない.

主題を語る

スポーツと臨床検査値

著者: 井川幸雄 ,   沢木啓祐

ページ範囲:P.1170 - P.1177

 競技としてのスポーツの成績は,必ずしも一つの臨床検査値とは相関しない.またクレアチンキナーゼや白血球数のように,運動の種類・強度により検査値が大きく動くものもある.これらは,臨床検査を進めるうえで,注意すべき事項であろう.スポーツと臨床検査値をめぐって語っていただいた.

検査と疾患—その動きと考え方・105

運動誘発喘息

著者: 荒井康男

ページ範囲:P.1178 - P.1184

はじめに
 気管支喘息患者で運動後一過性に喘息発作あるいは閉塞性換気障害が誘発される現象を運動誘発喘息(Exercise Induced Asthma:EIA)または運動誘発気管支攣縮(Exercise Induced Bronchospasm;EIB)と呼ぶ.小児アレルギー研究会EIA基準作成委員会ではEIBと呼ぶことを提唱している.本稿でもEIBと呼ぶことにする.
 EIBの発症機序については不明な点が多く,運動の種類,方法に関しても標準になるものがない,EIBの本質を理解しておくことは病態の動きをみる助けになると思い,まずEIBの発症機序,運動負荷方法,負荷検査の際の注意点について触れ,次いで症例を示し検査値の動きについて述べることにする.

これからの臨床検査の動向・4

臨床化学検査

著者: 坂岸良克

ページ範囲:P.1185 - P.1191

はじめに
 臨床化学検査の内容が化学分析から成ることは否めない.血液(血清)を主とする生体成分を化学的に扱うことは,いわゆるAvogadro数に基づく分子,原子,イオンの数を数えることであり,その操作は明らかに定量分析である.
 1モル濃度(mol/l)の溶液1ml中には6,023×1020個の分子あるいはイオンが存在するはずであるから,電解質のバランスはNa,K,Ca2+,Mg2+の合計を陽イオン量(mEq/l)とし,Cl,HCO3,HPO24,NO3,NO2,蛋白質,有機酸量(mEq/l)との差から判定してきた.これをmg/dlの単位で比較したのでは,まったく比較のしようがないのである.

シリーズ・先天性遺伝性疾患の診断に役だつ検査・10

遺伝性腎尿細管疾患

著者: 伊藤克己 ,   川口洋

ページ範囲:P.1192 - P.1199

はじめに
 腎の構成単位であるネフロン(nephron)は,解剖・機能的に,糸球体と尿細管に分けることができる.糸球体によって得られた,糸球体濾液(原尿)は,尿細管を通過して,尿として排泄されるまでに,尿細管の各部位において,再吸収や排泄の修飾を受ける(図1).遺伝性腎尿細管疾患とは,先天的に,この物質の再吸収や排泄機能が欠損している病態を示す.尿細管におけるこれらの機能は,尿細管の細胞膜を通して物質が転送(transport)されることによって行われるので,別名,先天性尿細管転送異常とも言われる.本症には,一次性(先天的に膜の転送機能が欠損している)と,二次性(ほかの先天性疾患によって二次的に転送機能障害を生ずる)に分けられる.本疾患群は,主として,ブドウ糖,アミノ酸,リン酸,水,酸(アンモニア,重炭酸)およびこれらの物質の多種吸収・排泄欠損の六種類に分けることができる(表1).以下,その診断,鑑別のための検査方法について述べる.

シリーズ・医用基礎工学入門・10

著者: 戸川達男

ページ範囲:P.1201 - P.1203

変温動物から恒温動物へ
 地球上に生物が発生したとき,温度条件が重要であったに違いない.陸上の温度は変化しやすいので,おそらく温度条件が安定している水中でまず生物の営みが始まった.水は熱容量が大きいので,体温調節などなくても安定な温度条件が確保される.その代わり,組織を水温と異なる温度に保つことは難しいので,体温はいつも水温と平衡してしまう.もっとも,進化した動物では,水中でも水温と異なる温度条件を保つことに成功した.すなわち,速く泳ぐ魚,例えばまぐろでは,筋の温度は水温より,14℃も高くなることがあるということである1).さらに進化の進んだ後,鯨やアザラシのように恒温動物になってまた水中に戻ってきたものもある.
 水中の動物が陸に上がることを試みたとき,温度変化の大きいのにとまどったに違いない.温帯でも昼夜の温度差は20℃以上になるであろう.最初に陸に上った動物はたぶん今の両生類に近いものであったと考えられているが,皮膚が湿っていたため,水の蒸発によって熱を奪われ,気温よりさらに冷やされた.爬虫類になって,乾いた皮膚を持つようになったが,気温の変化に対して一定の体温を維持することは困難であったので,暑いときや寒いときは土の中や岩の下にもぐり,適当な温度条件のときにだけ活動するという方法をとった.

シリーズ・癌細胞診・10

肺癌・3—穿刺生検法・2

著者: 小中千守 ,   加藤治文

ページ範囲:P.1205 - P.1208

(前号から続く)
2.扁平上皮癌
 扁平上皮癌は肺癌でもっとも頻度の高い組織型であるが,発生部位が中枢気管支に多く,末梢気管支発生の扁平上皮癌は比較的少ない.そのため,経皮針生検の対象となるものも,腺癌より少ない.また末梢気管支発生の扁平上皮癌は,分化の低いものや,一部腺癌へ分化を示すものがあり,針生検材料による細胞診断は困難なことが多い.さらに,扁平上皮癌病巣は中心部が壊死に陥りやすく,腫瘍の中心より得られた材料では壊死物質だけ見られ,腫瘍細胞が認められないこともあり注意を要する.

研究

カラム法酵素免疫測定法による唾液中の分泌型IgAの定量

著者: 山本良平 ,   村瀬敏之 ,   早川哲夫 ,   加藤兼房

ページ範囲:P.1211 - P.1214

緒言
 分泌型IgA (Secretory IgA:SIgA)はセクレタリー・コンポーネント(Secretory component:SC)1分子,IgA 2分子およびJ鎖1分子より成る複合蛋白質である1).このSIgAは唾液,乳汁,汗などの外分泌液における主要なイムノグロブリンであり,同時に血液中にも微量存在し,腫瘍,炎症などでそのレベルが上昇するという報告がある2〜4)
 SlgAは通常,SCとIgAの抗体を用いる免疫学的手法によって測定されるが,この際一つの問題がある.すなわち,SIgAの測定対象となる血液,唾液などの生体試料中には,SIgAと同時に遊離型のSC (FSC)とIgAが存在し,これらが測定に用いる抗体と結合するため測定が妨害されたり,あるいは見かけ上定量値が高くなるような現象が認められる.

トロンボエラストグラム(TEG)と凝固線溶能との相関について

著者: 細野幸多 ,   棚倉正江 ,   林明坤 ,   柿沼三郎 ,   布施養慈

ページ範囲:P.1215 - P.1218

はじめに
 トロンボエラストグラム(TEG)は1947年Hartert1)により考案され,内因性血液凝固の開始から線維素溶解現象までの変化を経時的に記録し,血小板,凝固および線溶系の異常を知ることができる.血小板の減少や機能異常ではr,kの軽度延長とma (maximalamplitude)の縮少,血友病のような凝固異常ではr,kの著明な延長,XIII因子乏ではmaが徐々に減少,線溶亢進ではmaの縮少から消失,凝固亢進状態ではr,kの短縮とmaの増大などがみられる2).また線溶亢進でFLR(fibrinolytic rate:(ma-ma')/ma×100,ma'はmaより60分後の値)の上昇を認めるとの報告もある3,4)
 最近,アンチトロンビンIII(AT III),α2プラスミン・インヒビター(α2—PI),プラスミノゲンなど比較的簡単に測定できるようになったが,実際にTEGによる測定値r,k,ma,FLRと血液凝固線溶検査値との相関をみた報告は少ない.今回われわれはTEGと血液凝固線溶能との相関について検討し,若干の文献的考察を加えた.

資料

リンパ球のヒツジ赤血球レセプター検出法の比較検討

著者: 小池考一 ,   須知泰山

ページ範囲:P.1219 - P.1222

はじめに
 Tリンパ球は,ヒツジ赤血球とロゼット(Eロゼット)を形成することより,Tリンパ球表面にあるヒツジ赤血球レセプター(Eレセプター)が注目され,多くの研究がなされた,Eロゼット形成法として当初は,試験管内で未処理ヒツジ赤血球と,リンパ球を混ぜ合わせ,ロゼット形成率を算定する方法1)が用いられたが,種々の問題点が指摘され,テラサキのマイクロプレートを用いる方法2)が,Tリンパ球検査の臨床検査法として広く用いられるようになった.
 最近になり,KöhlerとMilsteinの発表したハイブリドーマテクニック3)を用いて,Eレセプターに対するモノクローナル抗体を作製し,Eレセプターとの抗原抗体反応により,Tリンパ球を検出する方法が用いられるようになった.

リウマチ因子検出のための新しいラテックス凝集反応試薬LAテストーRFキットの評価

著者: 三浦隆雄 ,   長縄謹子 ,   猿田栄助 ,   西海正彦

ページ範囲:P.1223 - P.1226

はじめに
 リウマチ因子(RF)の証明は慢性関節リウマチ(RA)におけるアメリカリウマチ協会(ARA)の診断基準の1項目に挙げられている重要な検査である.RFの検出法はWaaler1)とRose2)の反応に始まり多くの方法が考案されてきたが,今日臨床検査法としての簡易性,鋭敏度などの利点からSingerら3)により開発されたヒトIgGを被覆したラテックス凝集反応(RAテスト)がスクリーニング法として広く用いられ,また比較的RA特異性の高いと言われるHeller変法4)に準じたウサギIgG吸着ヒツジ赤血球凝集反応(RAHAテスト)5,6)が用いられている.
 今回,新しく開発されたラテックス凝集反応試薬LAテスト—RFキット(以下本キット)はラテックス粒子に化学的に結合させた抗原(1—フルオロ−2,4—ジニトロベンゼン:FDNBをウシ血清アルブミンに結合させたもの)に対して作製した抗ウサギIgG抗体を抗原抗体反応により結合させ,そのウサギIgGのFc部分を反応基とする方法である.われわれはこの方法の有用性を検討するためRAおよびほかの各種膠原病,肝疾患,健康人血清において本キットを試行した.同時に現在RF検出法としてもっとも広く採用されているRAテスト(RA 77,栄研)とRAHAテスト(富士レビオ)およびHeller変法を比較対照として実施し,これらの結果との関係を検討評価したので報告する.

血清中の尿酸分析用の多層フイルム

著者: 大久保昭行 ,   亀井幸子 ,   山中學 ,   牧内肇 ,   新井文規 ,   長田千秋

ページ範囲:P.1227 - P.1229

 これまで血液中の糖および尿素窒素用の多層フィルム分析スライドの開発を進めてきた.今回は血清あるいは血漿中の尿酸測定用のスライド(UA-P)について報告する.このスライドと,血液中の糖や尿素窒素測定に用いるのと同じ測定機1〜3)を用いて,10μlの検体を点着し,操作に慣れない人であっても6分間できわめて容易に血清あるいは血漿中の尿酸濃度を測定することができる.

編集者への手紙

尿蛋自質定量法の方法間差について

著者: 今井宣子

ページ範囲:P.1230 - P.1230

 現在,尿蛋白質定量法には多くの方法が報告されており,その特徴もいろいろである.筆者は,これら各法の方法間差の程度を知るために,以下の検討を行った.
 用いた方法はKingsbury-Clark法(以下K-C法),Meulemans法(以下M法),TCA法,岩田法,ピロガロールレッドモリブデン法(以下PR-Mo法,和光のキットを使用),CBB法(Mariusの専用機を使用),TCA—ビウレット法の七種である.比濁法は温度の影響が大きいため,これが最小となる温度すなわち22℃にて,すべて測定を行った.

私のくふう

試薬や緩衝液作製のためのシリンダーリッド

著者: 高橋豊三 ,   重松貴 ,   秋本一郎 ,   奥田研爾

ページ範囲:P.1231 - P.1231

 臨床検査室や基礎の研究室では,試薬作りや緩衝液,培地などの調製は検査診断や実験,研究の基礎である.これらを調製するのにスターラーがよく使われているが,時間がかかるのが何よりの欠点である.シリンダー内に調整した試薬を混合攪拌する場合に,サランラップやパラフィルムをかぶせて何回か反転すればすぐにできてしまうが,スターラーを使うと5〜10分間はかかる.溶けにくい薬品の場合はなおさらである.にもかかわらず,迅速性を要求されるサイエンスの分野で,依然としてスターラーが愛用されているのは,一見なんとなくスマートに見える点や,これらの試薬作りが主として女性の手に委ねられており,フィルムでシリンダーの口を被っても彼女らの手掌が小さいために攪拌中に液が漏れてしまうことや,また,研究に対する意欲や時間に対する観念の欠如が原因になっていることがわかった.そこでわれわれは図1に示したような,手掌に代わるプラスチックメスシリンダー(サンコープラスチック製)用のふたを考案した.試作は池本理化にお願いした.現在ではテルモ㈱が検討している.

質疑応答

カラー図譜

ページ範囲:P.1232 - P.1232

臨床化学 覚せい剤の検出法

著者: ,   黒岩幸雄

ページ範囲:P.1233 - P.1234

 〔問〕覚せい剤の蔓延が危惧されていますが,覚せい剤の種類,検出法とその優劣をお教えください.また,検査室での日常検査として適当な方法は何でしょうか.

臨床化学 老人と電解質異常

著者: ,   北岡建樹

ページ範囲:P.1234 - P.1236

 〔問〕老人は比較的容易に電解質異常を起こしますが,その種類と原因についてご教示ください.また,老人における電解質の正常値(標準値)は通常の成人の正常値に比し,どのような差があるのでしょうか.

血液 白血球像の分類

著者: 堀ユリ子 ,   戸川敦

ページ範囲:P.1236 - P.1237

 〔問〕リンパ球の核がグローブ状・花状に変化して見られるのには特に原因が無く,普通のリンパ球に数えてよいというのは,なぜですか.また,鏡検の際好酸球が多量に観察される場合の原因疾患は何でしょうか,ご教示ください.

血液 再生不良性貧血のATG治療;その有効性と効果の予測について

著者: ,   吉田弥太郎

ページ範囲:P.1237 - P.1239

 〔問〕ATG (anti thymocyte globulin)による再生不良性貧血の治療が行われていますが,その有効性と,有効を予測しうる検査法とをお教えください.

免疫血清 S100蛋白質とは

著者: ,   中嶋弘

ページ範囲:P.1239 - P.1241

 〔問〕S100蛋白質とはどのようなものですか.また,S100細胞の検出法と臨床的意義とをお教えください.

微生物 NBT還元能テストの原理

著者: 大須賀明子 ,   日比谷淑子

ページ範囲:P.1241 - P.1243

〔問〕好中球貪食機能の測定で用いられるNBT色素について,西洋ワサビペルオキシダーゼ,ミエロペルオキシダーゼなどで還元され発色する反応の原理をご教示ください)

病理 コルポスコピーと細胞診

著者: ,   杉下匡

ページ範囲:P.1243 - P.1244

 〔問〕コルポスコピーでwhite epitheliumと言われる上皮変化では,いかなる細胞が剥離し細胞診で観察されるでしょうか.このほか,コルポスコピー所見で代表的な所見とそれを指摘できる剥離細胞所見もお教えください.

検査機器 電解質検査用機器の選択

著者: ,   桑克彦

ページ範囲:P.1244 - P.1246

 〔問〕私の病院では,電解質検査に日立205炎光光度計を使用し,Clにはクロライドタイトレーターを使用していますが,更新に当たり電極法にすべきかどうか迷っています.ちなみに,ベッド数は250,検査件数は平均Na,Kで60〜70件/日,緊急検査は2件/日くらいです.ご助言をお願いします.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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