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雑誌目次

論文

臨床検査29巻8号

1985年08月発行

雑誌目次

今月の主題 移植 カラーグラフ

移植片拒絶反応の組織学的変化

著者: 石倉浩 ,   名取孝 ,   相沢幹

ページ範囲:P.858 - P.860

 近年本邦でも臓器移植の臨床的試行が多数行われるようになり,特に腎移植では治療法としての地位がしだいに確立されつつある.移植片生着率は各種の免疫抑制法の発達により顕著に上昇し,サイクロスポリンの登場によりさらに改善が期待されている.しかし,これらの免疫抑制法は非特異的であるがゆえに,免疫応答を介在する拒絶抑制と感染症誘発との両刃の剣となりかねず,原理的な限界が存在する.すなわち,拒絶現象の解明に基づく特異的免疫抑制が究極の目標である.
 拒絶現象は細胞性免疫が主体であり,その解析には移植片中へ浸潤してくる宿主側の細胞の同定が必要である.近年のモノクローナル抗体の開発により,均一で特異性の高い抗体が大量に得られるようになり,各種浸潤細胞の同定が容易になつてきた.本稿では「技術解説」の稿とともに,純系ラットを用いた腎移植片拒絶時の組織学的変化について解説し,あわせて,モノクローナル抗体を用いた免疫組織化学染色の手法についても紹介したい.

技術解説

移植片拒絶反応の組織学的変化

著者: 石倉浩 ,   名取孝 ,   相沢幹

ページ範囲:P.861 - P.868

 移植片拒絶の機序の研究において,拒絶片の組織学的変化を追求することは従来より行われてきた一般的な方法である.それは光顕・電顕を用いて行われ,移植免疫反応の理解に大きく貢献してきたが,特に浸潤細胞の機能についてはまったく推測の域を出ないものであった.近年,移植抗原系の構造・機能の解明,およびリンパ球表面抗原系の解明が相次いで発展し,組織切片上でのそれらの抗原の局在の検討が可能になった.特定の機能を有する細胞の拒絶片局所への浸潤を明確に把握できるようになったのである.これには,主要組織適合抗原系の解明が十分に進んだ純系動物,およびモノクローナル抗体の開発が必要な条件であった.本稿では,純系ラットを用いた実験的腎移植の系を用い,拒絶片局所での浸潤細胞の同定,およびそれより得られる移植片拒絶反応の機序に対する見解について概説しようと思う.

HLA型検査

著者: 辻公美

ページ範囲:P.869 - P.875

 HLA学の急速な進歩は,医療行政が追いつけないなど著しいものがある.ここではHLA型検査の方法を,概念別に分類し,HLA研究に必要な新しい方向性を解説した.主としてsero-cellular,DNAタイピングについて記述する.

移植腎のモニター—;尿中成分を中心にして

著者: 東間紘 ,   石田美久

ページ範囲:P.877 - P.884

 尿は血液が腎糸球体で濾過されることによりつくられ,尿細管内を流れるうちに精製されて,尿路を経て体外へ排出される.したがって,尿中成分は血中成分の変動をはじめ,腎および尿路の変化に応じて常時変化しているわけで,特に腎そのものが病変の主舞台となるような腎疾患にあっては,尿成分の変動は,単に疾患としての特性を反映させるだけでなく,病変の動的把握をも可能にするものといえる.腎尿路疾患における情報源としての尿の価値は,質的量的にみて,血液や腎生検などに勝るとも劣ることはない1)
 腎移植後の尿中成分の変動は,移植腎に生じるほとんどすべての器質的,機能的変化を反映するものと考えられる.正常であったドナー腎が摘出されて移植され,レシピエントの血流が移植腎内を灌流しはじめた時点から,刻々と生じる移植腎の生理学的あるいは病理学的変化および免疫学的変化は,当然ながらそのときどきの尿中成分に反映されるはずであり,この変化を観察することにより移植腎内の病態を逆に推測することも決して不可能ではない.

骨髄移植の現状と展望

著者: 服部絢一

ページ範囲:P.885 - P.892

はじめに
 世界の骨髄移植(BMT)は総数で推定6,000例を突破し完全に実用期に入ったといえる.数えきれないくらいの試行錯誤ののち,一定の手順を踏んでやれば確実に成功するようになったのが1970年だから,ここまでなるのに約15年余を要したことになる.日本でも,1983年2月,骨髄移植手技料,無菌室管理加算料ならびにドナーに関する医療費が新規に健康保険に採用され,ようやく実用化への道が開かれた.ここでは,まず骨髄移植の現状を述べ,将来を展望しよう.

主題を語る

移植と免疫

著者: 多田富雄 ,   岩崎洋治

ページ範囲:P.894 - P.902

 組織適合試験,免疫抑制剤の開発,移植前の輸血などにより移植の成績は著しく向上した.しかし,その免疫学的機序は,いまだに不明な点が残っている.移植前に拒絶反応が起こりにくい状態を作ってから移植ができれば,さらに安心して移植が行われるようになる.
 移植と免疫をめぐって,その歴史をふまえ,現状とこれからの方向を語っていただいた.

検査と疾患—その動きと考え方・103

人工弁とそのエコー所見

著者: 今鷹耕二

ページ範囲:P.903 - P.913

はじめに
 弁置換術を施行したあとに,弁が正常に作動しているかどうかを調べる方法は,心エコーの発達以前は主に心音の聴取によっていた.心エコーの登場により弁自体の動きを画像として観察できることから,画期的なものと期待された.しかし,実際に種々の置換弁のエコー像を観察し,合併症を発症したときのエコーなどを検討してゆくと,必ずしも心エコー法は置換弁の機能を正確に,しかも詳しく捉えるという点で万全ではないことも明らかになってきた.心エコー法で得られた画像の解釈には置換弁と周囲組織との間の大きな音響インピーダンスの差や置換弁の方向性などについての知識が必要であり,本法の限界についてもよく知らなければならない1,2)
 最近ではドップラー法や,さらにカラードップラー法などにより,置換弁の動きと心臓内の異常血流を同時に捉えることが可能となり,心エコー法の限界のいくつかを克服しつつある.人工弁の開発は日進月歩であるが,本稿では現在使用されている人工弁を紹介し,これら人工弁の心エコー法による画像について,症例をあげて解説する.

座談会

臓器移植か人工臓器か

著者: 渥美和彦 ,   秋山暢夫 ,   水戸廸郎 ,   出月康夫 ,   堀原一

ページ範囲:P.914 - P.924

 医療の先端技術のなかで,臓器移植と人工臓器が今日大きな議論を呼んでいる.その理由は,前者についていえば,脳死状態患者からの臓器提供のための摘出の問題であり,後者については,心臓移植の前提でない人工心臓による心臓置換が相次いで行われるようになったことによる.
 21世紀へ向けての医学と医療は,進歩する技術と倫理を含む人間性,経済を含む社会性とのマッチングの問題が大きい.臓器移植と人工臓器のこれらの問題をめぐって,両方の第一人者に語ってもらった.

これからの臨床検査の動向・2

輸血検査

著者: 安田純一 ,   吉原なみ子 ,   小室勝利

ページ範囲:P.925 - P.930

これからの輸血
 輸血とは本来,患者体内に不足している血液ないしその構成成分を体外から補給する補充療法である.その際,すべての成分を平等に補給せねばならない場合はまれであって,全血輸血にしても,その過半数は赤血球の補給が目的であった.血液成分の分離が容易になり,さらに各種の血漿蛋白が製剤化されている現在では,患者ごとに,あるいは1回ごとに,必要とする成分を必量な量だけ組み合わせて輸注するという,いわばオーダーメイドの療法への転換が予想される.それに伴って,血液センターと病院輸血部で行われる検査の種類と内容も変貌するであろう.
 そこで,広義の輸血検査を,患者(recipient)側,供血者(donor)側および成分または製剤側に大別して,将来への展望を述べる.

シリーズ・先天性遺伝性疾患の診断に役だつ検査・8

遺伝性血漿蛋白異常症

著者: 藪内百治

ページ範囲:P.932 - P.938

はじめに
 血漿蛋白は血漿に含まれる多種類の蛋白成分の総称であり,電気泳動法によって電位の異なる蛋白を分画すれば,アルブミン,α1—可グロブリン,α2—グロブリン,β—グロブリン,γ—グロブリンに分けられる.このようにして分けられた分画も単一の蛋白より成るのではなく,ごく微量の成分まで数えればそれぞれの分画に百種類以上の蛋白成分が含まれている.このような蛋白成分は,血管内水分調節,物質の輸送,免疫などの重要な生理機能を持っているが,きわめて微量で重要な生物活性を示すものもある.そしてこれらの蛋白はそれぞれ単一の遺伝子によって産生が制御されており,遺伝子に何らかの異常が起これば,特定の蛋白の量的あるいは質的な異常をきたし,その結果として種々の遺伝性血漿蛋白異常症を発症する.主な遺伝性血漿蛋白異常症としては表1のような疾患があげられるが,これらのほかに凝固因子の異常症,補体の欠乏症などがある.本稿ではγ—グロブリンの異常,すなわち免疫グロブリン欠乏症,凝固因子欠損症,および補体欠損症以外の遺伝性血漿蛋白異常症について述べる.

シリーズ・医用基礎工学入門・8

光・I

著者: 佐藤信紘 ,   七里元亮 ,   鎌田武信

ページ範囲:P.940 - P.943

はじめに
 医科学領域での生体計測における最後の測定量として圧倒的に多いのは,紫外,可視,近赤外部における光の吸収,発光,散乱,反射に由来する電子スペクトルと思われる.医科学領域で取り扱う有機集合体である細胞内小器官,細胞,組織,臓器の構成成分の分析には,有機化合物のπ電子系の転移に基づくスペクトルや,発光分析,原子吸光分析などが広く用いられてきた.光を応用して生体諸物質の固定,濃度の決定のみならず,分子のおかれた環境,物質間の相互作用のごとき状態が,in vitroのみならず,最近ではin vivoでも観察する試みがなされている.ここで,光学と医科学との接点について学ぶことは自然科学研究の発展に資すること大と思われる.

シリーズ・癌細胞診・8

肺癌・I—喀痰

著者: 早川欽哉

ページ範囲:P.945 - P.948

1.喀痰細胞診の特徴
 呼吸器系の細胞診でもっとも基本になるのは喀痰検査で,ほかにブラシによる気管支擦過法,気管支洗浄法,針穿刺吸引法,手術時のなつ印法などがある.喀痰細胞診の長所は材料採取が簡便で,反復でき,またサコマノ法などを利用することにより材料の長期保存と集細胞が確実にできるようになり,集団検診が容易で,しかも高度の診断精度が得られることにある.しかしながら,ほかの直接採取法に比し細胞の鮮度が落ち,変性所見がより強い点と,腫瘍が気管支内腔面に露出していること,腫瘍より末梢の肺実質に無気肺を生じていないこと,および腫瘍より中枢側の気管支枝に閉塞や狭窄がないことの三条件が喀痰中への腫瘍細胞の排出に必須である点は常に留意しなければならない.以上の点を加味しても,喀痰細胞診は反復検査を繰り返すことにより,成績の良い場合には80%以上の陽性率を得ることができている.ここでは喀痰中の各種悪性細胞の特徴について述べる.

研究

ヒト血清蛋白質の高分解能アガロースゲル等電点電気泳動法について;—分離と検出のための条件設定

著者: 一村光子 ,   唐下博子 ,   馬場巽

ページ範囲:P.952 - P.956

はじめに
 等電点電気泳動法は,両性担体を含有する支持体内で蛋白質固有のpIの差に基づく高分解能を有する分離方法として開発され,これまでポリアクリルアミドゲル(PAG)を支持体とした等電点電気泳動法が広く利用されている1).その後電気浸透のほとんど無い等電点電気泳動用アガロースが開発され,1979年Casarvis2)らはこの新しいアガロースを使用し,平板ゲル等電点電気泳動法を発表した.続いて等電点用アガロースが市販されるようになり,アガロースの優れた特質と簡便さの点からアガロース平板ゲル等電点電気泳動法の臨床検査への導入が期待されたが,泳動中一定以上電圧を上げると電気浸透が著しくなりpH勾配が乱れるため,PAGに比べ分離能が劣り良好な再現性が得られず,良い分離像を得るための泳動条件の設定が困難で,本泳動法の特質が生かされないまま進展していない.
 このため著者らは,まず高分解能を有するヒト血清蛋白質の薄層アガロース平板ゲル等電点電気泳動法の条件を確立し,次いで本泳動法による血清蛋白分離像に及ぼすアルブミンの影響を調べるために,原血清およびアフィニティークロマトグラフィーで原血清からアルブミンを除去した血清を用いて泳動した場合の蛋白質像,特に免疫固定(immunofixation)像についての比較も行ったので報告する.

アンチファクターXa(AT III)の合成基質による測定法とその臨床成績について

著者: 大坪盛夫 ,   稲垣恵章 ,   浅井正樹 ,   浅井紀一

ページ範囲:P.957 - P.961

はじめに
 血漿中の重要な生理的凝固インヒビターであるアンチトロンビンIII (AT III)の測定法には,従来からの凝固法,最近の合成基質法,免疫学的方法があり,現在,活性測定には合成基質法が多用されている.しかし,その大部分はヘパリン存在下でのAT IIIのトロンビン不活化活性を利用するヘパリンコファクター測定法であるが,最近ヘパリンで活性化する他のインヒビターヘパリンコファクターII (HC II)1)の関与が推定され,問題となってきた.そこで,われわれはもう一つの方法,F.Xaの不活化反応を利用するアンチF.Xa法について検討を加え,測定法を確立したので,臨床成績も加え報告する.

インフルエンザ患者の血清学的診断;—最近の流行株によるHI試験とSRCF試験を用いた解析

著者: 芝田充男 ,   浅野礼子 ,   根津ヒロ子 ,   阿部昭也 ,   高木るみ子 ,   大野祥子 ,   佐藤征也

ページ範囲:P.963 - P.968

はじめに
 インフルエンザ患者の診断にはウイルス分離と血中抗体の有意上昇を確認することで行われている.血清学的検索には血球凝集抑制(HI)試験と補体結合(CF)試験があり,HI試験が一般的に用いられている.しかし,HI試験では被検血清のインヒビター除去が必要であり,抗原には最近の流行株を用いなければならないなどの問題1)がある.
 われわれは1983年のインフルエンザA (H3N2)型および1984年のA (H1N1)型流行に際し,患者からのウイルス分離とHI試験を行い,ウイルスが分離されたにもかかわらず,標準株に対するHI抗体価の上昇しない症例がみられた.そこで,流行からの分離株によるHI試験と佐藤2,3)らによる一元放射補体結合(single radial complement fixation:SRCF)試験を用い解析を行ったところ,SRCF試験は有用性の高いことが認められたので報告する.

資料

市販キットによるアデノシンデアミナーゼ(AD)の測定;—基礎的検討

著者: 寺内一三 ,   飯塚誠一 ,   斎藤裕美 ,   内山秀雄 ,   岡田正 ,   上野幸久

ページ範囲:P.969 - P.972

緒言
 アデノシンデアミナーゼ(adenosine deaminase[EC 3.5.4.4];AD)は,プリン代謝経路にあってアデノシンのアミノ基を加水分解して,イノシンとアンモニアを生ずる反応を触媒する酵素である.ADの研究は,Schmidt1)(1932年)に始まる.現在,ヒト組織のAD活性分布については脾および腸管粘膜,肺,腎,肝など多くの組織に分布し2),細胞レベルでは細胞質に多く核にわずかに存在する3)と報告されている.臨床的意義についても,悪性腫瘍,白血病,腸チフス,肝疾患,結核性胸膜炎(胸水中AD)などでの活性上昇が3〜6),重症免疫不全症候群では赤血球中ADの欠損が報告されている7).しかし,多くの臨床的意義が報告されているにもかかわらず,ADは一般的に測定されていない.ADの測定法は,①イノシンの増加量(アデノシンの減少量)を紫外部にて測光する方法,②アンモニアの生成量を測定する方法が知れている8)
 わが国においては,1962年に服部と松尾5)がアデノシンの減少を測定する方法で悪性腫瘍での血清中ADを測定しているが,これは除蛋白操作を必要とするものであった.近年,定量法の進歩に伴い,ADの測定についても除蛋白操作を必要としない方法としてインドフェノール法を利用する方法,NADHまたはNADPHを利用する方法およびPNPとXODを利用する方法が報告されている.

質疑応答

臨床化学 乳癌のホルモンレセプターによる検索法

著者: M生 ,   小田桐恵美 ,   對島敏夫 ,   出村黎子 ,   出村博

ページ範囲:P.973 - P.975

 〔問〕臨床的に乳癌患者の組織中のホルモン依存性をホルモンレセプターによって調べ,それによって内分泌療法の適用性を決めています.ホルモンレセプターの測定法,測定結果と内分泌療法の有効率との関係,また乳癌の組織像とホルモンレセプター値との関係についてお教えください.

臨床化学 微量元素欠乏症

著者: S子 ,   大久保昭行

ページ範囲:P.975 - P.977

 〔問〕亜鉛,銅,セレン,マンガン,クロムなどの欠乏による病態について,その診断・検査法をご教示ください.

臨床化学 EDTA滴定法によるCa・Mg測定の問題点

著者: 加藤由樹 ,   若林淳美

ページ範囲:P.977 - P.979

 〔問〕私の施設ではCa・Mgを常光CA-MGメーターのEDTA滴定法で測定しています.今回,乳糜(3+)の検体を測定した際,再検することにMg値が上昇していく結果を得ました.イントラファットで混濁の影響を追試したところ同様の結果を得ましたが,標準液を用いると影響は認められませんでした.Ca・MgをEDTA滴定法で測定する場合の問題点と解決策,乳糜・溶血・黄疸血清の影響を,他法との比較を含めてご教示ください.

輸血 Type & Screenの導入

著者: 井上久幸 ,   川越裕也

ページ範囲:P.979 - P.980

 〔問〕手術時の輸血に備えて交差適合試験が行われた血液も,かなりの部分が輸血されずに終わります.血液製剤の効率的使用を図るため,また,ある意味でむだな交差適合試験を削減するためにType & Screenの導入が有効とのことですが,Type & Screenとはどのようなものなのかお教えください.

免疫血清 抗ストレプトリジンO(ASO)とIgM,IgG/診断学 異型リンパ球と伝染性単核症

著者: Q生 ,   河合忠 ,   Y生 ,   佐藤尚武

ページ範囲:P.980 - P.983

 〔問〕『臨床検査』vol. 20, no. 6, 615〜618, 1976の「ASO」の論文で,「ASOにはIgMとIgGとがあり,IgMは受身凝集法により反応しやすく,Ranz-Randall法では検出し難い……」とありますが,なぜ受身凝集反応ではIgM抗体が反応しやすく,R-R法では主としてIgG抗体が反応するのですか.

 〔問〕ウイルス疾患の際にみられる異型リンパ球は,I,II,III型とあり,伝染性単核症ではIII型が出現するとのことですが,末梢血および骨髄の分類で何%出現すれば,伝染性単核症を疑うべきなのでしょうか.他の検査結果も総合して,例えば1個でもIII型の異型リンパ球を認めた場合,診断に有用なのでしょうか.

診断学 高精度分染法

著者: E生 ,   福嶋義光

ページ範囲:P.983 - P.985

 〔問〕『臨床検査』vol.28 no.7,759〜770,1984に出てきた"高精度分染法"について,標準パターン,従来法と比較した診断上の特徴をご教示ください.

診断学 超音波血流計と動脈硬化

著者: I生 ,   梶谷文彦

ページ範囲:P.985 - P.986

 〔問〕超音波血流計による動脈硬化度の計測の根拠についてご教示ください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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