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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査3巻12号

1959年12月発行

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特集

第1回衛生検査技師国家試験問題および模範解答

著者: 編集部

ページ範囲:P.695 - P.713

 全国の受験者待望の第1回衛生検査技師国家試験がさる10月25日,東京,札幌,仙台,名古屋,大阪,広島,松山,福岡の各地で行なわれた。集まつた受験者は7000人を上廻り,衛生検査技師に対する一般の関心がいかに高いかを示した。本誌は東大細菌学教室の高橋昭三先生に模範解答をお願いした。
 なお,第2部以下の「受験の際の注意事項」は第1部とほぼ同じであるから省略した。

グラフ

LE現象の検査法

著者: 山口潜

ページ範囲:P.663 - P.665

 ①用意すべき器具の主なもの。注射器,小試験管,漏斗,毛細管ピペツト,ウイントローブのヘマトクリツト管。

東京文化医学技術学校臨床検査展をみる

ページ範囲:P.666 - P.669

 衛生検査技師養成所"東京文化医学技術学校"(Vol.2, No.6東京文化医学技術学校紹介参照)の生徒達は,同校秋の祭典"文化祭"で,病院の臨床検査の意義をひろく一般の人達に認識していただくため,臨床検査展を開催した。衛生検査技師法に基づく第1回の国家試験の終つた秋,法に基づく養成所の生徒達の,自分達の使命に対する高い誇りと希望に満ちた,精一杯の生活振りの一端を読者の皆様に御紹介したいと思う。
 数多い医科大学の大学祭と異なり,先ず一般の人達には「衛生検査技師とは」ということから説明しなければならない。世の中の大部分の人は検査技師の存在さえ知らないからである。それで生徒達は各科目に分れて解説や実物展示をすると同時に,その場で簡単に行なえる検査を希望者に無料で実施して,綜合判定は専門の医師が受持つ,人間ドツク簡易版のようなことも行なつた。これは大変な人気を呼んで,とても希望者全部の検査には応じきれない程になつてしまつた。また医大の学生の突込んだ質問にあるだけの知識をしぼり出して必死で答えたり,小さい子供にはやさしく説明して開かせるほほえましい風景も見られた。以下写真によつて説明したいと思う。

血液塗抹標本の見方(その6)—白血病について

著者: 天木一太

ページ範囲:P.670 - P.670

技術解説

LE現象の検査法

著者: 山口潜

ページ範囲:P.671 - P.675

 LE現象については,形態学1),検査法2)3),臨床的意義4)5)などの点に関しすでに多くの稿を重ねてきたが,今回は検査室の技術員の方々を対象としてLE現象の検査法について解説してみようと思う。

Kiliani反応による血清Cholesterol定量法についての検討

著者: 田中英

ページ範囲:P.677 - P.682

まえがき
 コレステロールは脂質の一種ステロイドで殆んど全ての組織に存在するが,殊に脳,肝,胆汁,副腎などに多量に存在する。
 これらのコレステロールの一部は食餌に由来するが,他の大部分のものは簡単なC2化合物から体内のあらゆる組織で合成される。

濾紙の種類と使い方(8)

著者: 及川五郎

ページ範囲:P.684 - P.689

I.メンブランフイルター(セラフイルターを含む)の広義と狭義(ことばの矛盾)
 ふつうの濾紙では濾過することのできない粒度の限界,すなわち径1ミクロン以下のサスペンソイド用濾紙として前回(第3巻第5号)および前々回(第3巻第6号)にザイツ濾過板とメンブランフイルター(主としてミリポーアフイルター)の説明のため頁を割いた。
 ここでメンブランフイルターなる名詞の意義をさらにはつきりさせておく必要を感ずる。というのはこのことばの意味する内容に関して人により異なる含蓄をもつばあいにしばしば出あうからである。

読者の頁

微量超遠心ヘマトクリツト法の毛細ガラス管に番号をつける方法

著者: 梶野君子

ページ範囲:P.682 - P.682

 微量超遠心ヘマトクリツト法はウイントローブ法に較べると,血液が少量でまにあい,数分間で遠沈がおわり,便利な方法ですが,遠沈管が毛細管のため,患者名や番号をつけるのに苦労します。緒方・松橋先生らは毛細管の1点にしるしをつけ,そのしるしの高さで番号を現わす方法を書いておられますが,私たちは毛細管にマジツクインキでいくつかの点をしるし,その点の数で番号を表わす方法を行なつて便利に感じていますからご紹介しようと思います。
 この方法を,もうすこしくわしく説明しますと次のようになります。

対談

血液塗抹標本の見方(その6)

著者: 天木一太 ,   小宮陽子

ページ範囲:P.690 - P.692

8.白血病Leukemiaについて
 天木 白血病は血液疾患のうちでも最も重要なものの1つで,検査をする人もこの疾患にはいつも気をつけていて,見のがすことのないようにしなければなりません。どのような場合に白血病が疑われますか。
 小宮 白血球数が著しく増加しているとき,白血球の幼若形が血中に出現するとき,それから血小板の減少のあるときです。

『医学常識』

腎臓のはなし(Ⅱ)—腎臓の病気

著者: 鈴木秀郎

ページ範囲:P.715 - P.718

I.はじめに
 先月は腎臓の構造,仕事,腎臓がおかされたときのいろいろな症状,腎臓の機能検査法についてくわしくのべました。今回は腎臓の病気についてのべます。例によつて腎臓の病気を表にしてあげておきました。腎臓の病気には両側の腎臓が全体一様に侵される汎発性腎疾患と,一側または両側腎臓の一部分が侵される局所性腎疾患とがあります。前者の主なものは腎炎,ネフローゼ,妊娠腎,萎縮腎などで,後者の主なものは腎盂炎,腎結核,腎結石などです。ではこれらの主だつたものについて説明してみましよう。

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「臨床検査」 第3巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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