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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査44巻13号

2000年12月発行

雑誌目次

今月の主題 血管新生 巻頭言

血管新生

著者: 佐藤靖史

ページ範囲:P.1591 - P.1592

 血管新生とは,既存の血管から新しい血管ネットワークが形成される現象と定義される.血管新生は,個体の発生や発育にとって不可欠の生命現象であるが,成熟個体では,通常は限られた部位でしかみられない.ところが,癌をはじめとしたさまざまな病気では血管新生が生じ,しかも,それぞれの病態の進展と密接に関連することが明らかとなってきた.このため,血管新生のメカニズムを分子レベル,細胞レベル,個体レベルで明らかにし,血管新生を人為的に制御する方法を開発することが望まれている.
 血管新生の生物学的な基礎研究の始まりは,1970年代の初めFolkmanが固形腫瘍の発育が腫瘍血管新生に依存しているとの仮説を立てて研究を始めた時期にさかのぼる.しかし,研究が本格化したのは1980年代に入ってからであり,内皮細胞に作用して血管新生を促進あるいは抑制する因子が相次いで同定され,それらに対応する受容体や,シグナル伝達機構についての解析が進められてきた.そして,このようにして得られた分子レベル,細胞レベルでの解析結果は,発生工学の手法を用いて個体レベルで検証されつつある.また,それと並行して,血管新生を抑制する薬剤や,あるいは血管新生を促進する新しい治療法の臨床治験が始められており,まさに血管新生を実地臨床のレベルで論議する時代に突入したと言っても過言ではない.

総説

血管系の発生と構造

著者: 佐藤靖史

ページ範囲:P.1593 - P.1599

 血管は角膜や上皮などのごくわずかな例外を除き,全身の組織に分布する,生体にとって基本的な構造であり,胎児形成において最も早期に形成が開始する.近年,この血管形成を制御する分子としてVEGF-VEGF受容体,アンジオポエチン-TIE 2受容体,エフリン-Ephについての機能解析が進んでいる.本稿では,それら分子の機能を中心に,血管形成のメカニズム,合わせて血管の構造について解説する.

血管新生と病態―解明進む分子基盤とその制御の試み

著者: 尾池雄一 ,   伊藤康裕

ページ範囲:P.1600 - P.1609

 疾患に伴う血管新生のメカニズムは胎生期に認められる血管発生と類似な普遍的な分子機構の関与が強く示唆されている.近年の発生工学的研究の進歩の恩惠を受け,血管系の基盤的研究の展望がようやく開けてきた.そのうちでも血管研究の基盤となる血管構築,脈管形成および血管新生の分子機構は次々に明らかにされてきており,その成果が虚血性疾患や悪性腫瘍の治療開発に向けて応用されつつある.

血管新生のプロセスと調節因子―その役割と測定

著者: 松本岳 ,   戸井雅和

ページ範囲:P.1610 - P.1616

 腫瘍血管新生のプロセスは通常の血管新生同様,血管内皮細胞の,①基底膜と細胞外マトリックスの消化,②遊走と増殖,③管腔形成と毛細血管網の形成,という三段階を経て進行する.その発現には種々の血管新生促進因子が関与し,なかでもVEGF, TP, IL-8が重要なものとして挙げられる.血管新生の評価法としては微小血管密度があり,臨床的に有用性が高い方法として確立している.

各論

VEGFと疾患とのかかわり

著者: 橋口照人 ,   丸山征郎

ページ範囲:P.1617 - P.1621

 VEGF(vascular endothelial growth factor)は,血管内皮特異的増殖因子で分泌型の糖蛋白である.強力な血管透過性亢進作用を有し,血管新生の全過程とのかかわりが深い重要な血管新生因子である.低酸素状態でVEGF mRNAが誘導され,内皮細胞の増殖や管腔形成を促進する.また正常の血管新生のみでなく,腫瘍内血管新生,糖尿病性網膜症,動脈硬化層,側副血行路,創傷治癒,慢性関節リウマチなどの病態の血管新生にも,VEGFは特に重要な役割を果たすことが推定されている.抗VEGF抗体やアンチセンスVEGFを用いて病的血管新生を抑え,癌治療などへの試みもなされつつある.また,VEGFの作用を応用して,虚血性疾患への治療にも応用されつつある.

肝細胞増殖因子

著者: 中村好男 ,   槇野博史

ページ範囲:P.1622 - P.1626

 Hepatocyte Growth Factor (HGF,肝細胞増殖因子)は不活性体として細胞外基質に存在し,組織傷害に際して傷害局所で活性化される.HGFは,血管新生に必要なすべてのステップ(内皮細胞の基底膜からの離脱,遊走,増殖,管腔形成)を担当し得る.これら多様な生物活性は多彩なシグナル伝達により可能となる.虚血病変ではHGFがdown-regulationされており,HGF補充による血管新生が病態を改善し得る.HGFの血管新生作用はVEGFを凌ぐ可能性があり,大阪大学で閉塞性動脈硬化症へのHGF遺伝子治療が計画されている.

血管新生抑制因子

著者: 中川和憲 ,   居石克夫

ページ範囲:P.1627 - P.1633

 トロンボスポンジン,血管新生抑制性CXCケモカイン,セルピン,癌抑制遺伝子,さらには特定の既知蛋白の分解によって生じる分子内断片は,具体的機序が不明なものも多いが,強力な血管新生抑制活性を有する.これらの作用の一部は,増殖因子の作用修飾や内皮細胞の増殖遊走阻止やアポトーシスの誘導などさまざまな機序で血管新生を抑制することが判明し,今後新生血管病の有効な治療法の開発につながると期待される.

血管新生の定量化

著者: 山田健人

ページ範囲:P.1634 - P.1637

 血管新生の評価は,血管造影に代表される生体内での三次元的解析または組織切片を用いた二次元的な形態学的解析により行われれる.しかし新生血管や腫瘍血管などの微小血管は,病理組織学的に血管を染色し,さらに形態計測により定量されている.本稿では,血管密度の計測法として"ホットスポット計測","アベレージ計測による血管密度","新生血管の容積測定"の3つの方法,さらに免疫染色による微小血管の同定法について概説し,その問題点についてふれる.

話題

循環器疾患と血管新生を誘導する遺伝子治療

著者: 小池弘美 ,   森下竜一

ページ範囲:P.1638 - P.1642

1.はじめに
 近年の免疫学,遺伝学,分子生物学の目覚ましい進歩により,あらゆる疾患の病態が分子レベルで解明されてきている.最先端科学による成果は徐々に医学の各分野にも応用されてきており,革命的な治療体系が築き上げられつつある.遺伝子治療もこれら最新医学がもたらした無限の可能性を秘めた新しい治療法の1つである.1990年に世界で初めてADA欠損症に対する遺伝子治療が行われて以来,今日までに既に世界中で3,000人以上もの人が遺伝子治療を受けている.その治療対象も,単一遺伝子欠損症や癌のみならず,閉塞性動脈硬化症,糖尿病,心筋梗塞などの多因子疾患にまで拡大されている(表1).
 本稿では筆者らが行っている,血管新生を利用した閉塞性動脈硬化症の遺伝子治療の研究について概説する.

抗血管新生薬の開発

著者: 大西俊介

ページ範囲:P.1643 - P.1645

1.はじめに
 血管新生は生理的状態では個体発生のほか,卵巣および子宮内膜の性周期,胎盤形成などに限ってみられ,病的状態ではがんのほか,慢性関節リウマチ,増殖性糖尿病性網膜症,創傷治癒過程などにおいてみられる.これらの疾患に対する新しい治療戦略として,"抗血管新生療法"が最近注目を浴びており,既に米国を中心に臨床試験が進められている.そのほとんどががんを対象にしているため,ここではがんの血管新生を標的とした抗血管新生薬の開発について概説する.

造血器腫瘍における骨髄腫瘍血管新生

著者: 鎌田民弘 ,   服部豊 ,   佐藤範英 ,   柿本綱之

ページ範囲:P.1646 - P.1648

1.はじめに
 近年,腎臓癌など固形癌の一部で腫瘍血管新生とがんの進展の関与が明らかとされ,米国を中心に抗腫瘍血管新生作用薬によるがんの新しい治療法の開発が進んでいる.これまで造血器腫瘍における骨髄腫瘍血管新生はほとんど注目されることはなかった.近年になって,多発性骨髄腫をはじめとする造血器腫瘍においても有意に骨髄腫瘍血管新生が促進していることが報告されるようになった.さらに腫瘍血管新生を標的とした造血器腫瘍の新たな治療法の開発も期待される.

今月の表紙 帰ってきた寄生虫シリーズ・12

アニサキス類幼虫

著者: 藤田紘一郎

ページ範囲:P.1588 - P.1589

 アニサキス類成虫はクジラ,イルカなどの海棲ほ乳類の胃に寄生しており,これまでは成虫と幼虫との関連が不明で種名もはっきりしていなかったが,最近,Anisakis I型の成虫はAnisakis simplex,Anisakis II型の成虫はA. physeteris,Pseudoterranova A型の成虫はPseudoterranova decipiensであることが証明された.
 アニサキス類幼虫は,日本近海の魚類(サバ,タラ,イカなど)の内臓表面や筋肉内に寄生している.ヒトはその幼虫が寄生している魚類を生食すると,幼虫が胃壁や腸壁に穿入して即時型過敏反応を起こして激しい腹痛をもたらす.本州ではA. simplex幼虫,北海道ではP. decipiens幼虫による症例が多くみられる.

シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Technology編

DNAチップ/アレイテクノロジー

著者: 堤修一 ,   油谷浩幸

ページ範囲:P.1649 - P.1657

DNAチップ/アレイテクノロジー
 ゲノムプロジェクトの進展によりヒトゲノム塩基配列の決定が迫ってきている.これに伴い,およそ10万と予想されるヒト遺伝子の機能解析がポストゲノムの大きな課題となっている.同時に,少量の検体から多種の遺伝子の発現状態を総括して処理する技術として開発されてきたのがDNAチップである.
 DNAチップとは,DNAをある程度限られた面積のシリコンやガラスの基板上にはりつけたものである.これらDNAチップにより得られる遺伝子発現情報により,癌の分類,薬物応答性の予測などへの応用が試みられているほか,SNPsなどのDNAタイピングなどにも試用され始めている.

Application編

遺伝子の判明していない遺伝子疾患の遺伝子診断

著者: 清水淑子

ページ範囲:P.1658 - P.1667

はじめに
 ヒトの遺伝病のカタログのオンライン版OnlineMendelian lnheritance in Man (OMIM,http://www.ncbi.nih.Gov/omim)には約12,000の記載があるが,遺伝の関与が確立されているものは約8,600である1).疾患遺伝子を有する家系を用いた連鎖解析により,原因遺伝子のマッピングがなされた遺伝子疾患は約6,400で,それらはポジショナルクローニングなどの方法によってヒトゲノム解析の進展に伴っていずれは単離されるであろう.現段階では原因遺伝子の判明している遺伝子疾患は1,000余に上り,それらのほとんどは単一遺伝子疾患である.これらの疾患の遺伝子診断は原因遺伝子における変異を直接検出する直接診断法を用いることができる.遺伝性疾患は単一遺伝子疾患,染色体異常症,ミトコンドリア病,多因子疾患,体細胞遺伝病に分類されるが,そのうち7,000以上も存在する遺伝子の判明していない遺伝子疾患は単一遺伝子疾患の多く,ほとんどすべての染色体異常症,多因子遺伝病である.染色体異常症は細胞遺伝学的に分裂中期の染色体や間期の細胞などをFISH法を用いて解析する.多因子遺伝病に高血圧,糖尿病などが含まれ生活習慣病とも呼ばれる.多くの患者DNAを用いた罹患同胞対法により感受性遺伝子候補が見いだされていて,それらの遺伝子を解析することによって確定的ではないが,予測診断できる.また原因遺伝子が判明していても,いろいろな理由で直接診断が困難な場合,遺伝子近傍に座位する多型を用いて家系内で連鎖解析する間接診断を用いて診断できる.実際に患者の症状や家族の情報から病名を決定できれば前述のOMIMから遺伝形式,責任遺伝子が判明しているかどうか,遺伝子の染色体上での座位,などの情報を得ることができる.
 本稿では遺伝子が判明していない遺伝子疾患の遺伝子診断について最近の知見を述べる.

トピックス

脳出血と髄液中シスタチンC

著者: 玉岡晃

ページ範囲:P.1668 - P.1670

1.脳出血とシスタチンC (γ-trace)
 1)アミロイドーシスに伴う遺伝性脳出血-アイスランド型(hereditary cerebral hemorrhagewith amyloidosis-lcelandic type;HCHWA-l)とシスタチンC
 シスタチンC (cystatin C,γ-trace)は120個のアミノ酸から成る蛋白であり,種々の体液に存在するcysteine proteinase inhibitorの1種である.シスタチンCはアミロイドーシスに伴う遺伝性脳出血-アイスランド型(hereditary cerebralhemorrhage with amyloidosis-Icelandic type;HCHWA-I)の原因物質として注目されている.すなわち,HCHWA-Iはアイスランドでみられる常染色体優性遺伝を示す疾患であり,若年で脳出血を多発し,40歳以前で死亡することが多い1)が,脳アミロイドアンギオパチー(cerebral amy-loid angiopathy;CAA)が顕著に認められ,脳血管に沈着するアミロイドは異型シスタチンCであることが同定され2,3),遺伝子診断も可能となっている4)

質疑応答 微生物

喉頭蓋炎児への咽頭培養の禁忌

著者: 黒木春郎 ,   HT生

ページ範囲:P.1671 - P.1673

 Q 本誌44巻5号「今月の主題 微生物培養検査のサンプリング―多最の常在菌を含む検体 1.咽頭粘液」(黒木春郎著)の論文中(513頁〉に「咽頭蓋炎の児には咽頭培養は禁忌である」と記されていますが,その理由をお教えください.

コーヒブレイク

奥の細道

著者: 屋形稔

ページ範囲:P.1673 - P.1673

 芭蕉の紀行文の‘奥の細道’という題名は一地方をのみ指すものでなく,晩年辺土みちのくに深くわけ入って細々と続いた旅路の回想を指したのであろうと言われる.顧りみて私の臨床検査の道も定年を迎えるまでの大学での修業は一応大道を歩いた観がある.しかしそのあとに続く10年はまさに奥の細道を歩いた感があるが,それはそれで味わい深いものがある.
 数年間身をおいた老人病院は500床くらいあったが,そこの小検査室を併せ指導したことがある.大学検査室と違って多様な仕事を数名の技師で遂行したが彼らはチームワークがよく,臨床の知識にも貧欲で検査を有効活用できるよう努力を払った.私にとって分化する検査に対する小検査室の在り方を考えるいい機会に恵まれた.

学会だより 第1回検査血液学会

懐かしい討論白熱の学会

著者: 東克巳

ページ範囲:P.1674 - P.1674

 第1回検査血液学会学術集会は2000年7月22,23日の2日間,東京において東京大学大学院医学系研究科の中原一彦教授を大会長として開催された.
 本学術集会のテーマは,"2000年出発,飛翔しよう新しい世界へ"であり,その内容も現在までの検査血液学を土台に未来の検査血液学を語ろうという主旨が至る所にみられた.

資料

LDLコレステロールの計算式(Friedewaldの式)のトリグリセライド項の係数の検討(Ⅱ)―男女別係数にかかわる要因‘HDLコレステロール/総コレステロール比’

著者: 小林正嗣 ,   愛原勝巳 ,   村田和弘 ,   園伊知郎 ,   木村隆 ,   芹生陽一

ページ範囲:P.1675 - P.1679

 Friedewaldの式(F式)1)によるLDLコレステロールの計算値は,特に男性群では,直接測定法2),による測定値より低値傾向となる.先に筆者ら3)はLDLコレステロール推定式(F式)のトリグリセライド項の係数は,直接測定法による測定値との比較において,女性では慣用の1/5,男性では1/7が妥当であろうとしたが,この係数は総コレステロールに対するHDLコレステロールの比率’に関連していることが考えられた.

編集者への手紙

酵素法を用いた血清ビリルビンの測定時において混濁による妨害反応を呈した1症例

著者: 山田満廣 ,   河村ゆき江 ,   小味渕智雄

ページ範囲:P.1681 - P.1683

1.はじめに
 当院では日常の血清ビリルビン測定法として,特異性ならびに低値域の再現性に優れたビリルビンオキシダーゼ(BOD)による酵素法を採用し現在に至っている.
 この間,測定法に関するなんらのトラブルもなく推移してきた.しかし最近,ある患者血清において肉眼的にはビリルビン濃度は正常であると考えられるにもかかわらず,測定値としては著明な異常高値を示す症例を経験した.今回,その原因について2,3の検討を実施したので報告する.

研究

乳腺外来における迅速細胞診の試み

著者: 坂本寛文 ,   森良雄 ,   吉見直己

ページ範囲:P.1685 - P.1687

 乳腺穿刺吸引細胞診は,乳腺疾患の診断に重要な位置を占め,一般的によく行われているが報告まで数日間かかっているのが現状である.そこでわれわれは,乳腺迅速細胞診の有効性と技術的問題点を検討する目的で,乳腺外来における72例を対象として,迅速染色での中間報告と,永久標本による最終報告およびその組織診断との三者を比較検討し,以下の結果を得た.細胞診断における中間報告および最終報告が一致した症例は60例(誤陽性例1例),中間報告で判定困難とした症例は12例(陰性5例,陽性6例,疑陽性1例)であった.技術的問題点として,迅速染色の手技,染色性の違い,迅速標本の選択などが挙げられた.

抗酸菌検出におけるMycobacteria Grouth Indicator Tube(MGIT)の検討

著者: 竹内悦男 ,   佐野好文 ,   橋尾良隆 ,   松村有紀子

ページ範囲:P.1689 - P.1692

 PCRを実施した喀淡を用いてMGITおよび小川培地による培養を行った.MGITはPCRより陽性率が高く,小川培地に比べ結核菌が2週間,M. avium complexが3週間も早く検出された.MGITは感度が高く迅速性にも優れ,抗酸菌検査の早期報告を可能にする有用な検査法であると思われる.

私のくふう

O.C.T. Compoundを用いた尿細胞診前固定液の改良

著者: 佐藤康晴 ,   則松良明 ,   川西なみ紀 ,   荒谷敬子

ページ範囲:P.1693 - P.1693

1.はじめに
 われわれは尿細胞診前固定液として凍結切片作製用包埋剤であるCOmpoundを用いた方法1)を以前使用していた(以下,従来法).しかし,この方法では尿沈渣量が多い場合,固定不良による染色性の低下や染色時に細胞が剥離するといった欠点がみられた.今回それらの欠点を解決するため固定液と固定操作を改良し,良好な結果が得られたので紹介する.

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「臨床検査」 第44巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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