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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査23巻5号

1979年05月発行

雑誌目次

今月の主題 生理検査・1 カラーグラフ

過敏性肺臓炎

著者: 河合健

ページ範囲:P.428 - P.430

 過敏性肺臓炎は,有機塵埃抗原を繰り返し吸入しているうちに個体が経気道的に感作され,再度の抗原吸入により肺に炎症性病変を起こす疾患群を指す.肺病変は病理組織学的には肉芽腫性肺臓炎とも呼ばれるもので,血清中には高い力価の抗体が見いだされる.この疾患は農夫肺,砂糖きび肺症,楓皮病,鳥飼病など,発症の環境や原因となる塵埃源の異なる20種余りの病気から成る.我が国では,夏に多発する夏型過敏性肺臓炎と呼ばれる疾患があることが明らかとなりつつあり,過敏性肺臓炎の過半を占めるが,病因は明らかではない.夏型過敏性肺臓炎の中には,毎年同じ時期になると繰り返す症例もあるが,過敏性肺臓炎は予後佳良な疾患で,抗原から隔離すれば自然に軽快し,副腎ステロイド剤が著効を奏する.

技術解説

超音波心臓断層法の基礎

著者: 松尾裕英 ,   島津敬 ,   大原龍彦 ,   千田彰一

ページ範囲:P.431 - P.441

 循環器系,特に心臓の生理検査としては,X線撮影,心電図(ECG),心音図(PCG),心尖拍動図(ACG)などが従来用いられてきたが,最近進歩の著しい超音波検査法も,その無侵襲性と,得られる情報の質と量の豊富さから,一般検査として重要な位置を占めている.
 ここではこの超音波検査のうち広く普及している心エコー図診断法の基礎から,最近の電子スキャンに至る経過とその原理,技術について解説する.

ME機器の漏れ電流の計り方

著者: 戸崎丑之助

ページ範囲:P.442 - P.450

 医療機器の安全基準の代表的なものに,UL (アメリカ),CSA (カナダ),VDE (西独)などが挙げられる.これらの基準を世界的に統一調整したものがIEC (国際電気標準会議)医用電気機器安全基準(以下IEC基準)で,約8年に及ぶ国際的な審議の後,ようやく1977年末に各国に正式に通告された.
 我が国でもこれを受けていろいろな施策が進められており,ME学会ではIEC基準を基調とした国内基準である"ME学会医用電気機器安全基準"の改定が行われ,厚生省もこれを医療用具認可基準の一部として採用する見込みである.IEC基準には電気的,機械的な危険をはじめ,放射線,化学物質による障害,機器の故障,操作ミス及び病院設備の不備に対する防護基準などが詳細に定められているが,その主軸をなすものは機器からの漏れ電流によって,人体側が受ける電撃による危険を防止しようとするものである.電撃防止の点についてはIEC基準もME学会基準も全く同様である.更にこれらの具体的な試験方法としてJIS (日本工業規格)試験方法原案が審議中である.以下にはJIS (案)による試験方法を中心として解説する.

終夜睡眠脳波の記録と分析法

著者: 中沢洋一 ,   野中健作

ページ範囲:P.451 - P.456

 睡眠中の脳波が覚醒時のそれと異なっていることは,ヒトの脳波を発見したBergerが既に記載した.その後Loomisらによって,ヒトの自然睡眠の深さが脳波のパターンと対応することが観察された.しかし,一夜の睡眠の経過と脳波のパターンの対応を詳しく報告したのは,1953年にAserinskyとKleitmanがREM睡眠を発見した後,1957年に睡眠のポリグラフ的観察を報告したDementとKleitmanである.更にJouvetがREM睡眠中に抗重力筋の持続的な緊張消失が起こることを発見し,脳波,体制機能,自律機能などを睡眠中に同時記録する睡眠ポリグラフィーが広く行われるようになった.
 本稿では1968年にAPSS (睡眠心理生理学会)でまとめられた"ヒトの睡眠段階に関する標準用語,技術,判定"(RechtschaffenとKalesの編著)を引用しながら,終夜睡眠脳波の記録と分析を解説する.なお,前記の本は清野茂博博士の翻訳で「睡眠脳波アトラス標準用語・手技・判定法」として医歯薬出版から出ている.終夜睡眠研究を志す者にとって必携の書である.

総説

肺音の新しい計測技術

著者: 工藤翔二 ,   渋谷惇夫

ページ範囲:P.457 - P.463

 19世紀初頭,近代医学の祖と言われるフランスのLaennecによって聴診器が発明され,肺聴診学の基礎が築かれて以来,今日まで150年余りの間,臨床家は肺音を生体情報の一つとして呼吸器疾患の診断に利用してきた.しかし今日,聴診学のもう一つの対象である心音の研究に比べると,肺音の研究ははるかに立ち遅れていると言って過言ではない.その理由として,今世紀に始まるX線診断学が呼吸器疾患の非侵襲性の診断手段として余りにも有用であったことが挙げられよう.しかし第2の理由として,心音図に比肩するような有効な肺音計測法が開発されなかったために,肺音が聴覚に頼った主観的な情報の域から出ることができなかったことも無視しえない.
 近年,音響科学技術の進歩に伴って肺音を計測し,客観的な生体情報として臨床により役立てようとする試みが内外で行われるようになってきた1,2,3).1976年以来毎年アメリカで国際肺音カンファランスがもたれており,1977年には国際肺音学会が設立された.本稿ではこれらの動向をふまえ肺音計測の技術的内容について,我々の成績4,5)を中心に概説する.

臨床検査の問題点・115

血液ガス分析

著者: 白石透 ,   宮沢正治

ページ範囲:P.464 - P.470

 最近のME機器の発達により血液ガス分析も広く一般病院でも行われるようになった.また分析の適応範囲も,全自動分析機の普及とともに広がり,検査件数を伸ばしている.そこで検査室として知っておくべき採血,保存の問題,全自動分析機の良し悪しを中心に検討してみる(カットは動脈血と毛細管血との相関図-IL Model 213).

検査と疾患—その動きと考え方・29

過敏性肺臓炎

著者: 河合健

ページ範囲:P.471 - P.477

症例 N.S.,50歳,女性,理容師
主訴 咳嗽

座談会

睡眠と生体反応

著者: 菱川泰夫 ,   遠藤四郎 ,   松本淳治

ページ範囲:P.478 - P.487

 この7月に東京で第3回国際睡眠学会が開かれることは日本の睡眠の研究が国際レベルにある一つの現れでもあり,また臨床脳波室における睡眠脳波記録の増加とともに睡眠への関心は高まっている.そこで三人の睡眠の専門家に臨床と基礎の両面からみつめていただき,睡眠の生体反応を浮き彫りにする.

私のくふう

廃物利用のマイクロピペット用吸引器

著者: 中村幸夫 ,   高橋秀身 ,   藤田良子

ページ範囲:P.441 - P.441

 近年,ラジオイムノアッセイが広く利用されるようになり,そのための便利な器具が発売されていますが,私たらは廃物を使ってマイクロピペット用の吸引器を作り,便利に使用しています.
 マイクロピペットの容量に合ったスポイト用ゴムキャップ(100〜200μl用にはゴナビスライドのキットに入っているものが便利)を用意し,これの上部に直径2mmくらいの穴を開け,マイクロピペットに装着します.ゴムキャップとピペットのサイズが合わない場合は,適当なチューブで接続します.

Ex Laboratorio Clinico・29

ステロイド分析法研究の遍歴

著者: 南原利夫

ページ範囲:P.488 - P.494

グルクロン酸との出合い
 最初に与えられたテーマや研究生活に入った当初の経験が,その後における研究に大きな影響を及ぼし,その方向を決定付けたという話はよく耳にするところである.筆者が取り組んでいるステロイドの直接分析法の研究も,そのきっかけは実に20数年前にさかのぼるのである.大学卒業後数年間続けていた研究に一応の区切りがついたころ,ちょうど創設された北海道大学薬学科に転出することが内定した.先生から"君は分析化学の教官になるのだから着任するまでその勉強をしなさい"と申し渡され,転任の数か月前に与えられたテーマが尿中グルクロン酸の定量であった.正にそれがグルクロン酸との出会いである.
 そのころグルクロン酸が医薬として臨床に提供されるようになり,信頼度の高い測定法が求められていたわけである.当時定量にはもっぱらナフトレゾルシンと鉱酸により生成する色素を有機溶媒で抽出するFishmanの比色法が用いられていた.ナフトレゾルシンは今もなおこれに優るものがないほど,グルクロン酸に特異的な発色試薬である.しかし,この試薬は結晶状態でも空気酸化を受けるほど不安定なため,それが分析結果に影響を与えずいぶん泣かされた.糖類の呈色反応と言えば一般にその機構は複雑である.グルクロン酸とナフトレゾルシンの反応も,呈色を代表する色素の構造は明らかにされているものの極めて微妙であり,再現性のある結果を得るのに厳しい条件の設定が必要とされる.

研究

フィブリン染色のためのPTAH染色法の検討—DICにおけるフィブリン血栓の染色性を中心として

著者: 長屋清三 ,   若林隆

ページ範囲:P.495 - P.498

はじめに
 グリア線維染色法としてMalloryにより開発されたPTAH (リンタングステン酸ヘマトキシリン)染色法は,フィブリンの染色法としても現在広く用いられている1).生検材料,剖検材料を通じて臨床病理に従事する我々にとって,フィブリンの染色は,近年臨床的に注目されている血管内凝固症候群(disseminated intravas-cular coagulation, DIC)の診断のためいっそうその重要性を増している.
 DICの病理形態学的証明は,新鮮壊死・出血巣の有無とともに,フィブリン血栓を中心とした血栓の存在である.しかし,従来のPTAH染色法では赤血球の共染,DICに見られるフィブリン血栓の難染色性2)など染色上の問題が幾つか残されており,日常の診断に困難を伴う場合が多い.血栓は通常の染色法を用いての光学顕微鏡による方法とともに,螢光抗体法3),電子顕微鏡4)の併用により検出率を増すことができるが,日常の検索においてはやはり制約が大きく,ルーチンの方法での検出率の上昇が急務と考えられる.

血清GOT活性測定におけるピリドキサール誘導体の添加効果—主にその病態との関係について

著者: 山道宏 ,   北添直行 ,   檀芳之 ,   老田達雄 ,   大川二朗 ,   水田亘

ページ範囲:P.499 - P.503

はじめに
 トランスアミナーゼの補酵素であるピリドキサールリン酸(以下PALP)を,トランスアミナーゼ活性測定時に添加すべきか否かについては活発に議論されている1〜3).我が国ではごく少数の施設を除いては日常検査でのPALP添加は行われていない.しかし1976年のIFCCの勧告4)以来,我が国でもPALP添加についてのコンセンサスの確立が望まれている.PALP添加の方法については,①PALPを血清に添加すべきか緩衝液,基質系に添加すべきか,②アポ酵素活性化に最適なPALP濃度及び緩衝液の種類,③PALP添加によってブランク系に起こる反応,などについて詳しく検討されている4〜12),また一方では,PALP添加はその臨床的有用性によって決定されなければならないという議論もある3)
 そこで.私たちは,血清GOTに対するPALP添加の至適条件を再検討し,各種ピリドキサール誘導体の活性化率,アポ酵素の飽和に至適なPALP濃度,飽和までの必要時間を求めた,次いでそこで得られた至適条件下で,正常人及び各種疾患時の血清について,ピリドキサール誘導体添加前後のGOT活性値から求めたアポ酵素濃度が,病態解析の指標になりうるか否かについて検討を加えた.更にPALPを添加した際のトランスアミナーゼの参照活性値として使用される可能性のある市販管理血清中のアポ酵素濃度も併せて測定した.

臨床化学分析談話会より・68

第5回冬期セミナー

著者: 佐々木禎一

ページ範囲:P.504 - P.504

 第1回を北海道ニセコで実施した臨床化学分析談話会主催の"臨床化学検査に関する冬期セミナー"は,5年目に再び北海道に舞台を移して1979年2月13〜15日の3日間,札幌市手稲山で行われた.
 この当番を担当した北海道支部では,札幌地区の代表的病院の談話会会員及びメーカー数社の札幌在住の社員が一緒になり,約1年半前より準備を進めてきたが,どうにか無事大任を果たすことができた.その印象を関係者に感謝をこめて報告する.

新しいキットの紹介

精製HBs抗原サブタイプ(adr,adw)に関する市販キット11種の検出感度の比較検討

著者: 吉原なみ子

ページ範囲:P.505 - P.508

はじめに
 現在,HBs抗原の検出法には種々の免疫学的方法があり1〜3),多くの製品が市販されている.HBs抗原にはサブタイプが大きく分けて4種類(adr, adw, ayr, ayw)あるが,日本ではadrとadwが約99%,yタイプは1%以下である.九州ではadrが90%以上であり北に行くほどrタイプが少なくなり,秋田では約46%と,地域によって分布が異なっている.市販のHBs抗原検出キットの中にはwタイプの多い外国で開発されたキットがあり,サブタイプの差が我々の日常検査に問題を生じるかどうか,最小検出濃度及び検出感度の違いを検討した.検査には我が国のサブタイプの99%以上を占めるadrとadwの精製抗原(目黒研究所から分与)を用いた.抗原量は分光光度計のOD280nmで測定し吸光度3.0を1mg/mlとした.

低濃度IgMラテックス凝集試薬の検討

著者: 杉山武喜子 ,   福田文男 ,   渋谷美智子

ページ範囲:P.509 - P.511

はじめに
 新生児血清中のIgM,IgA量は胎盤の選択的通過性のために,IgGに比較して極めて低値である1,2).しかし子宮内感染及び新生児早期感染があった場合,特にIgMの急激な上昇がみられることが知られている3〜6).重症な新生児感染症には早急な処置が必要となる.しかし,現在IgMの定量はほとんどが一次元免疫拡散法(SRID法)で行われ,正確な値は72時間を必要とし,0〜40mg/dlの低濃度IgMは低濃度用プレートを用いない限り,信頼できる値は求められないのが現状である.この度胎内感染,新生児感染の有無について迅速に結果の得られる低濃度用IgMラテックス凝集試薬(Rapi-Tex IgM, 33mg/dl以上で凝集陽性;ヘキストジャパン)が開発され検討する機会を得たので,その結果及び臨床的考察も併せて報告する.

検査室の用語事典

統計学

著者: 土肥一郎

ページ範囲:P.513 - P.513

34) F-test;エフ検定
28)で統計量で構成される関数はF分布をするものが多いことを述べたが,実験で得られた値についてFを計算し,それがめったに得られないほど大きなFの値となったら仮説を否定して,対立仮説が正しいと結論する論理.

超音波検査<基礎編>

著者: 竹原靖明

ページ範囲:P.515 - P.515

41)二素子法:two-channel method
2個の探触子を用い,独立して超音波の送受を行い,2現象的に画像を表示する方法をいう.この方法は,例えば頭部検査において,左右両側頭部に2個の探触子を当て,ミッドラインエコーを2現象的に表示するような場合に用いる.

質疑応答

臨床化学 レイトアッセイによるGPT測定

著者: S生 ,   小川善資 ,   林長蔵

ページ範囲:P.517 - P.519

 〔問〕レイトアッセイによるGPT測定(モノテストGPT, Boehringer)において,基質に血清を添加後1分目はNADH2消費系のため吸光度変化(明光度減少率)が高くなり,以後低く一定値を示す.ところが,高単位活性の血清を水で希釈(10倍)した場合,1〜4分は吸光度変化がだんだん大きくなり,以後大きいまま一定する.この原因は何でしょうか.同程度の活性値を示す非希釈血清の場合,lag timeを含めたNADH2消費系の作用する時間は1分(長くとも2分以内)で十分なのですが…….

臨床化学 ALP活性の異常低値

著者: I生 ,   中山年正

ページ範囲:P.519 - P.521

 〔問〕ALP活性の異常低値を示す原因についてお教えください.患者さんが服用する何らかの薬の影響で,そのようなことがありうるのか,またはアイソザイムによるものなのか,それとも検査手技によるミスで起こるのか,そうしたすべての点から起こりうるALPの異常低値について教えてください.
 今回私の経験したデータは次のとおりです.

血液 肝疾患とプロトロンビン時間

著者: O生 ,   末永隆一郎 ,   山崎晴一朗

ページ範囲:P.521 - P.523

 〔問〕肝疾患とプロトロンビン時間(PT)の関連についてですが,肝のどの部位の変化がPTに影響を与えるのか,また肝機能検査の何がどれだけ異常値を示したとき,PTに変化を来すのでしょうか.
 また3.13%クエン酸ナトリウム検体が少し凝固(わずかにフィブリンが出ている程度)している場合はPTが短縮するわけですが,理論上これはどのように説明できるのですか.

血液 妊産婦の白血球

著者: M生 ,   村田英雄

ページ範囲:P.523 - P.524

 〔問〕妊産婦はなぜわずかながら白血球が増多するのでしょうか.また分類のうえでは何が変化するのでしょうか.免疫学的にみてリンパ球は低下するわけですか?また数のうえで白血球数に反映するほどのものなのでしょうか.

免疫血清 I-i特異性

著者: N子 ,   河合忠

ページ範囲:P.525 - P.526

 〔問〕寒冷凝集反応のI-i特異性を決定する場合,河合先生の「血漿蛋白」によるとブロメリン処理を行っていますが,その意義についてお教えください.

微生物 髄液のCF抗体価の測定について

著者: O生 ,   船橋修之

ページ範囲:P.526 - P.526

 〔問〕従来から髄液の抗体測定には不活化は不要と心得ていましたが,先日髄液中のコクサッキーA9,エコー6,9のCF抗体価がそれぞれ8,2,2のものがあったので,これを56℃30分不活化したところ,すべて<1になってしまいました.同一の髄液でコクサッキーA4,Bの数型,アデノ,ヘルペスなどの抗体測定も同時に実施しましたが,不活化の有無にかかわらず<1でした.また正常抗原に対する抗体もすべてなしでした.
 不活化によって<1となったものを抗体と考えるべきでしょうか,それともインヒビターの存在によるものなのでしょうか.またそれらのどのような性質によってこのような現象が起こるのでしょうか,お教えください.

病理 ヘマトキシリン液

著者: A生 ,   滝沢通 ,   朝隈蓉子 ,   井上正年 ,   千野秀教 ,   斎藤孝久

ページ範囲:P.527 - P.528

 〔問〕組織検査ではMayerのヘマトキシリンのような進行性のヘマトキシリンを使いますが,細胞診のときにはHarrisのような退行性のヘマトキシリンを使いますが,なぜでしょうか.

雑件 計量診断学の今後は?

著者: K生 ,   古川俊之

ページ範囲:P.528 - P.530

 〔問〕たくさんの検査データを組み合わせることによって病名を求めようとする,いわゆる計量診断学は,多項目分析やコンピュータの普及によって飛躍的に発展するものと期待していましたが,どうも現実は余りパッとせず,計量診断は落ち目だ,という声も聞かれます.なぜうまくいかないのでしょうか.コンピュータ診断は今後どうなるのでしょうか,やさしく解説してください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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